天皇陛下に「自由」を!「定年」を!

 宮内庁の公式サイトには、天皇皇后両陛下のご日程が載っている。
 ここ20日の日程を見ると…
 平成24年1月22日(日)天皇皇后両陛下  ご鑑賞(水戸室内管弦楽団 東京公演 -小澤征爾指揮-(後半))(サントリーホール(港区))
 平成24年1月23日(月)天皇皇后両陛下  ご訪問(社会福祉法人東京リハビリ協会 日の出リハビリ)(日の出町)[陛下のご不例に伴い、平成23年12月の障害者週間より延期になっていたもの]
 天皇皇后両陛下  引き続きご視察(五日市郷土館)(あきる野市)
 平成24年1月24日(火)天皇陛下  第180回国会開会式(国会議事堂(千代田区))
 天皇皇后両陛下  ご臨席(国立がん研究センター創立50周年記念式典)(有楽町朝日ホール(千代田区))
 天皇皇后両陛下  ご会釈(勤労奉仕団)(蓮池参集所)天皇陛下 ご執務(御所)
 平成24年1月27日(金)天皇陛下  ご執務(御所)
 平成24年1月30日(月)天皇皇后両陛下  孝明天皇例祭の儀(皇霊殿)
 平成24年1月31日(火)天皇皇后両陛下  午餐(在京外国大使夫妻〈ジブチ、グアテマラ、カメルーン、レバノン〉)(宮殿)
 天皇陛下  ご執務(御所)
 天皇陛下  お茶(新旧警視総監)(御所)
 平成24年2月2日(木)天皇皇后両陛下  皇居御発 葉山御用邸御着
 天皇皇后両陛下  ご挨拶(神奈川県知事、県議会議長、県警察本部長)(葉山御用邸)
 天皇皇后両陛下  県勢概要ご聴取(神奈川県知事)(葉山御用邸)
 平成24年2月3日(金)天皇陛下  ご執務(葉山御用邸)
 平成24年2月7日(火)天皇皇后両陛下  葉山御用邸御発
 天皇陛下  ご執務(御所)
 平成24年2月8日(水)天皇陛下  ご進講(外務省総合外交政策局長)(御所)
 皇后陛下  ご進講(外務省総合外交政策局長)(御所)
 天皇皇后両陛下  ご会釈(勤労奉仕団)(蓮池参集所)
 天皇皇后両陛下  拝謁(人事異動者)(御所)
 平成24年2月9日(木)天皇皇后両陛下  お茶(中世日本研究所所長、コロンビア大学名誉教授バーバラ・ルーシュ)(御所)
 とにかく、ほとんど「休日」がない。
 年明け、サンデー毎日の「牧太郎の青い空白い雲」で「2012大予想②天皇の“定年”、雅子様の”離婚”が話題に」という時評を書いた。
 「今生天皇は優れたお方である。この限られた境遇の中で、東日本大震災に際しては、”自らの意思”で、国民に対するメッセージをテレビ中継した。
 政治が、行政が、仰天して、何も出来ない混乱の日々。天皇の言葉が唯一の支えになった。
 被災地に何度も何度も足を運ばれ、床に座って激励された。真のリーダーである。
 でも、ご年齢を考え合わせればこれは激しい公務ではなかったか? 昨年秋には入院された。
 下々は、天皇にお休みいただきたい! と思っている。“自由な日々”を送っていただきたい。
 天皇に“定年”があっても良いじゃなか?」
 以上のように書いた。
 天皇陛下は、11日に東京大病院に検査入院し、冠動脈の血流を診る造影検査を受けた。昨年2月に確認された血管の狭窄(きょうさく)が、やや進行している部位があり、医師団は「手術が適切」と判断。18日に手術される。
 ゆっくり、お休みになってもらいたい。でも、陛下は、今日(13日)も外出の予定がされている。
 天皇、皇后は「基本的人権を放棄した存在」である。市民権がない。天皇(や皇室の人々)には戸籍や姓もない。その代わりに「皇統譜」がある。
 皇統譜は天皇、皇族の身分に関する事項を記載する帳簿。天皇・皇后・皇太后に関する事項を扱う「大統譜」に、基本的人権を放棄した「運命の人」のことが書かれている。
 明治23年(1890年)11月29日に施行された「大日本帝国憲法」の第1条には《大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス》とあった。神武天皇から数えて、125代。125人の天皇が断絶することなく連綿とつながっている。
 125人が「自由の放棄」という「負」を背負われた。
 大日本帝国憲法で「神聖にして侵すべからす」と言われた明治天皇でさえ、無限の権力を持っていた訳ではない。 帝国憲法でも「大臣等の輔弼の下で、行動しなくてはならない」と明記している。神格化された明治天皇でも「完全な自由」はなかった。
 戦後、天皇は「天の主宰者」「造化の神」ではなく「日本国民統合の象徴」という存在になって「権力」はなくなり「自由」はさらにさらに狭まれた。
 人間でありながら「基本的人権を放棄された」存在。天皇に、一時でも「負の人生から開放された時間」を持っていただきたい。
 そんな気分だ。

<何だか分からない今日の名文句>
首相より、大臣より長い
総距離4000キロ
大震災「お見舞い巡幸啓」に涙!