①これじゃ、美空ひばりの「柔」まで悪?
②団十郎死去。「お祓い」を!

5日、多忙のためブログお休みします

 何事も、言葉が先行する。
 「遊び人」という言葉が「暴力団」という言葉に変わると「渡世人=犯罪者」という図式が出来上がる。「任侠」という美名は消える。
 「暴力=悪」という図式には誰も反対出来ない。警察権力は「暴力」という言葉で、ヤクザに勝った。
 増して、教育の現場で「体罰」「暴力」と言われたら……どうしようもない。当分、昔ながらの「厳しい教育者」は矢面に立たされるだろう。気の毒だ。
 「体罰」はいけないに違いない。でも、信頼に裏打ちされた「厳しさ」は必要だ、と僕は思う。
 でも…… 躾けのために、幼児のお尻を「ペンペン」とひっぱたくのまで「虐待」と言う人もいるご時世?……クワバラクワバラである。
 「言葉」が本質をあらわすこともあるが、「言葉」が本質を隠すこともある。
 例えば、「革新=善」という図式に人々は騙される。
 日本は革新官僚のミスリードで、戦争に突入して、尊い命を失った。「革新」の言葉はほど好い加減な言葉はない。
 3日、テレビを見ていたら、美空ひばりの「柔」の話まで出て来たので唖然とした。(作詞:関沢新一 作曲:古賀政男)
   口で言うより 手の方が早い
   馬鹿を相手の 時じゃない
   行くも住るも 座るもふすも
   柔ひとすじ 柔ひとすじ
   夜が明ける
 「口で言うより」がけしからん!と言うのか?
 念のためだが、柔道は「暴力」ではない。格闘技だ。
 弁慶や助六の十二代目市川団十郎が3日午後9時59分、肺炎のため東京都港区の病院で死去した。66歳だった。
 残念だ。
 実は12月18日、南座(京都市東山区)の年末吉例、顔見世大歌舞伎に出演していた時、団十郎さんが体調不良で、京都市内の病院に緊急入院した。この時このブログで、あえて「お祓いしろ!」と提案。サンデー毎日でも、同じ趣旨の一文を載せた。この時、城倉デスクに「深刻な病状」を話しておいたが……今からでも遅くない。
 歌舞伎は「お祓い」をしろ!
 その理由は、12月19日のブログで「団十郎に入院。お祓いすべきだ」に書いたので、ここで再録する。
 歌舞伎座の建て替えが始まってから、凶事が続いている。
 10年11月に工事が始まると、市川海老蔵が酔っ払って暴走族のリーダーの男に「俺は人間国宝になる男だ!」と威張ったばっかりに、大げんか。大怪我を負う。
 翌11年1月に人間国宝の中村富十郎、ガンで急死。
 ことし8月に、市川染五郎が舞台から転落。そして、中村勘三郎の急逝である。
 そして、団十郎の入院。歌舞伎界は凶事ばかりだ。
 歌舞伎座の完成が来年4月2日。
 関係者の中には、「日取りが悪い」という人もいる。
 「お祓い」すべきではないか?
 僕の育った東京・柳橋の花柳界では、悪い事が続くと必ず「お祓い」をする。
 歌舞伎座は、関東大震災、東京大空襲の「悲しい歴史の現場」である。建て替える時は、亡くなった人々を十分、供養しないと……それにしても……4月2日は……「死に目」じゃないか。
 あえて、再録した。世の革新派は「お祓いなんて迷信だ」と言うだろう。でも「お祓い」は、人間の「思い上がり」を鎮める効果がある。
 名優・団十郎のご冥福をお祈りする。同時に、ぜひとも「お祓い」を願いたい。
 「お祓い」をすると、関係者に「程よい緊張感」を与えるものだ。

<何だか分からないが今日の名文句>
世の有識者?に申し上げる!
「勝つと思うな 思えば負けよ」