拙文が入試問題に? お恥ずかしい

 14日、図書出版の「教学社」というところから「著作物使用許可願」なるものが、郵送されてきた。
 「赤本」という名前で知られる入試問題集を出している会社だ。
 開けてみると、ことしの宮城学院女子大学一般入試(B日程)児童教育学科の入試問題に、僕が書いた文章が使われたというのだ。
 まさか?
 生き生きと“本音”を書くのがマキ流だから、試験問題には最もふさわしくない代物。何かの間違いではないのか?
 その試験問題なるものを読むと……「次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい」という設問形式。
 その文章なるものを読み出してみたが……そんな洒落た書き出し、記憶にない。
 しばらく、読み進んで「知的基礎体力」という言葉が出てきて、ハタと気づいた。
 「知的基礎体力」は、僕の専売特許みたいな言葉だ。
 思い出した。岩波書店が1997年に出版した「教育をどうする」に書いた拙文。「“ことば狩り”と知的基礎体力」というタイトルの小ぶりの随筆である。
 それにしても、15年も前の文章である。
 本人でさえ、書き出しを忘れていた具合だ。
 どんな基準で、入試問題に使う文章を選ぶのか? ちょっぴり、興味はあるが……喜ぶべきなんだろう。
 強制的ではあるが、多くの受験生が拙文を読み、筆者の僕以上に、この文書を記憶してくれるかも知れないのだから。
 それにしても、試験問題になるのなら、もっと推敲すれば良かったのに。
 ああ、恥ずかしい。
 さて、世の中は……何やら「空回り」の連続?

<何だか分からない今日の名文句>
文は人なり