Author Archives: 牧 太郎

「ジャイアント」が描く「江南バブル」

 26日も京都に滞在。「死後の世界」について、若干の取材(と言うより「お勉強」)。
 夜は寒い。定宿の御所近くのホテルに「ブルーレイ」のプレイヤーがあったので、夜は韓国ドラマ「ジャイアント 」鑑賞。朝方まで。これも、めちゃ面白い。
 舞台は、1970年代、後に「漢江の奇跡」と呼ばれる韓国高度経済成長時代。一発の銃弾で引き裂かれた善意の家族。復讐を誓い、運命に翻弄される兄妹の40年。「愛」と「正義」を描いている。
 2010年5月、韓国で放送されたが、同時間帯ではイ・ビョンホン監督の「トンイ」がすでに好調な数字を記録して先行。「ジャイアント」は10%台の視聴率に苦しんだが、回を追うごとに、じわじわ視聴率が上昇。最終回では、最高視聴率40.1%をたたき出した。
 ドラマの時代背景は……軍人出身の朴正煕大統領は秘密諜報機関・韓国中央情報部(KCIA)を設置し、反政府活動や共産思想などの取り締まりを強化する一方で、経済成長を目標に掲げていた。
 朝鮮戦争で、壊滅的な打撃を受け、1人あたりの国民所得は世界最貧国グループであった韓国。しかし、朴政権はベトナム戦争参戦と、日韓基本条約締結で、日本からの経済・技術援助を要因に超成長する。
 舞台の「江南地区」は、韓国の青山、六本木、白金?韓国一のお洒落な土地。当時は何もない農村地帯だったが、政府建設業者によってビルや高層住宅建設が始まると地価が高騰した。
 その「富」をめぐる死闘がメインテーマ。 土地の値段は、何倍、何十倍、何百倍に跳ね上がった。
 昨今のアベノミクスの日本に(一部)「バブル」を感じる。
 株に、不動産に、特定の人々が群がっている。
 一流経済雑誌が「最後に株価が3倍になるまで持ち続ける極意とは?」といった特集を組む。
 「江南バブル」に似ているような気分。ちょっと心配?

<何だか分からない今日の名文句>
「勝つ人」がいれば「負ける人」がいる。これがバブル!