皇太子様と「新元号」

 安倍首相は明日2019年3月29日、皇太子さま(次の天皇)と面談、新元号の複数案を提示する。

 でも、皇太子さまは聞くだけらしい。「コレが良い」なんて言えない。

 国政に関して、天皇家は意見が言えない。黙って聞くだけだ!という理屈だそうだが、これは間違っている!と僕は思う。

 「大化」から「平成」まで「247」の元号の中で、天皇の意見が参考になかったのは多分「平成」だけではないのか?

 長い日本の歴史の中で「元号」は「天皇家による」、あるいは「天皇家の権威を利用した」統治のシンボルだった。

 つまり「元号」は「天皇家のもの」だった。

 日本国憲法における「天皇」が元首であるか?どうかは、学者によって意見が別れる。しかし、憲法は「第一章 天皇」から始まっている。

 その第一条には「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」とある。

 天皇は「象徴」。「主権」は国民に!という「日本的民主主義ある。

 しかし、国民主権だと言っても、「象徴」の天皇に発言権がない!というのでは断じてない!

 確かに、<第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ><第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない> とある。

 しかし「元号」は象徴天皇に禁じられた「国政に関する機能」なのか?

 歴史的に見れば「元号」は「天皇家のもの」。言い換えれば、憲法を超えた「歴史的存在」である。

 皇太子が「此れ此れの理由で、これが相応しい」と言っても良いだろう。

 今回の天皇譲位は「何も言えない天皇」が退位という選択を示し、やりたい放題の安倍政権に反逆された。

 天皇は「退位」という最高の国事をやってみせた。

 平和主義の天皇家が「憲法を無視し、軍拡に走る政権」を退位という形で抵抗された。

 新しい天皇は「象徴」をどう考え、どう行動されるのか。

 

<何だか分からない今日の名文句>

明治天皇は日清戦争に反対された