「馬券の儲けに税金」は二重課税だ!

 名人がいるものだ。

 週末の驚くべきニュース。競馬で得た4億円超の払戻金を申告せず、所得税約6200万円を脱税したとして、大阪国税局が大阪府寝屋川市固定資産税課の前課長を所得税法違反の疑いで大阪地検に告発した。

 この人物は、2012年と14年、1着馬をすべ当てる「WIN5」で“夢の億馬券”を二度も的中させ、払戻金の計約4億2970万円を獲得した。

 強運である。しかし、2度と言うことは、やはり「卓越した技術を持った名人」なのだろう。しかも、ネットではなく、競馬新聞を読んで投票する。凄い人だ。

 この名人に、あろうことか、脱税容疑? 理解できない。当たり馬券を申告せず、所得税約6276万円を免れた疑い、と言うが、馬券の儲けは、ほとんど申請しない。証拠がないからだ。「WIN5」はネット投票だから「銀行の口座」という証拠が残る。だから、今回の「脱税の容疑」が発生する。これほど不公平なことはない。

 大体、「当たり馬券」から税金を取るのは、二重課税ではないのか。国税局は払戻金を課税対象となる「一時所得」と認定しているが、ファンは馬券購入時に「約10%の国庫納付金」を支払っている。(消費税より高い税金を払っている)

 一般的に、一つの課税原因(税金が課されることとされている取引や事実関係)に関して同種の租税が2回以上課される状態になると「二重課税」とされる。同一の納税者に対して複数回課税を行うことを法律的二重課税。同一の課税物件に対して複数回課税を行うことを経済的二重課税。

 当たり馬券に課税するのは、経済的二重課税に当たる、と僕は思うのだが。因みに、宝くじは当たっても課税されない。

 これで、競馬ファンがいなくなったら、国庫納付金が減ったら、誰が責任を取るのか?

<何だか分からない今日の名文句>

庶民の夢を奪う「悪代官」