回転木馬のタイニー君

 浅草の「花やしき」で、生まれて初めて回転木馬に乗った。三歳ぐらいだった思う。
 床が回転して、床の回転に合わせて馬が上下する。
 初めは、こわかった。
 「メリーゴーラウンド」(merry-go-round)と呼ぶのを知ったのは、小学校に行ってから。中学生の頃、ガールフレンドを遊園地に誘い、回転木馬に乗った。
 大人になって「としまえん」のメリーゴーラウンドにも乗った。現存する日本最古の遊戯機械?
 1907年、ドイツで作られ、ヨーロッパ各地のカーニバルを巡業した後、1911年にアメリカの遊園地・コニーアイランドに渡る。
 フランクリン・ルーズベルト大統領をはじめ、多くの有名人が楽しんだ。
 1971年、豊島園に移ってきた。すぐ乗りに行った。
 メリーゴーラウンドには夢がある。ドラマがある。アメリカ映画でも、韓国現代ドラマでも、回転木馬は「重要な舞台回し」に使われる。
 回転木馬が大好きだ。
 24日、JRA経営委員会。「メリーゴーランドのちいさなうま タイニー」という絵本が配られた。
 綺麗な絵本だった。
 メリーゴーランドの人気のない?仔馬・タイニー君の背中に、ある日、鳥の巣が出来た。
 タイニー君は「僕の背中で、元気に育つんだよ」と励ます。
 で、満月の夜、小さな奇跡が起こった。面白い。
 始めて、回転木馬に乗った時のことを思い出した。
 絵本って、楽しい。絵本の馬は特別、可愛い。
 馬を大事にする(馬で商売する)JRAが、全国の主要図書館にプレゼントする。
 もちろん本屋にもある。(幻冬舎 1500円+税)
 経営委員会はいつも緊張するが、この時だけ、ほのぼのとした。

<何だか分からない今日の名文句>
回転木馬は「落馬のない人生」