中出征夫君の一生は全て「長洲一二」?

 早稲田の同級生・中出征夫君から「地方の時代と長洲県政」なる本が贈られてきた。
 中出征夫君は、早稲田時代、どちらかというと「革新的な学生」で、サークル連合副委員長を務めて、早稲田騒動のスターだった。
 僕は「学生会館の管理運営権を学生に!」という学生側の主張に反対で、同級生からは「右翼」と言われ、毎日、新宿界隈で格安ヤクザ映画を見て、暇をつぶしていた。
 だから、彼とは殆どが交流はなかったように思う。
 彼は卒業後、神奈川県庁に勤め、向学心旺盛な彼は県庁を退社して、シテイー・マネージャーの研究のため に渡米した、と聞いていた。
 帰国後、神奈川県に再就職。県立高校の事務職員を務めて、知事部局に移り、長洲一二知事と知り合ったらしい。
 長洲さんは革新的な人だった。時代が読めた人物である。中出君は心酔した。
 贈られてきた彼の本は153ページ。力作である。大部分が、この革新的な知事の発言になっている。中出君は彼の片腕になったのかも知れないが。
 以前に「情報公開立法史ーー神奈川県公文書公開条例の誕生」(公人社)も送ってきてくれた記憶がある。
 中出君の一生は全て「長洲一二」だったのか?
 明確な目的、ともに歩く人がいる人生、羨ましい。
 地方の時代に興味がある方に読んでもらいたい本だが……自費出版だから…手に入れる方法が分からない。

<何だか分からない今日の名文句>
花々の光を浴び、
星々の輝きを吸い
虫や鳥の声に踊り
山川に向かって語る
だが、思い違いも癖もある
われらこそ万物の霊長
(長洲さんの詩)