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万歳!でも、安倍「パフォーマンス会見」強行は不愉快だ

 今日2019年4月1日。新元号、万歳!

 新しい時代がやって来る。何か良いこと、ありそうで、庶民の気分は「新元号、万歳!」である。

 でも、ちょっぴり、不愉快なこともあった。安倍首相がわざわざ記者会見して「新元号」の意義を話す。まるで、自分が「天皇」になったような“振る舞い”ではないか? 不愉快である。

 3月28日のブログ「 皇太子様と『新元号』」でも書いたが「元号」は(日本国憲法が象徴天皇に禁止している)「国政に関する機能」なのか? 僕は、疑問を持っている。

 「元号」は天皇家「御代の名前」である。それは、憲法を超えた「歴史的事実」である。

 断って置くが、僕は右翼ではない。平和主義の日本国憲法を高く評価している。でも、日本国憲法の歴史は100年も経っていない。天皇家は1000年、2000年も続く「現存する世界最古の皇室」である。

 新しい元号は 新しい天皇(皇太子)が決める。それは「天皇家の歴史的最高儀式」の一つだからだ。

 本来ならば、元号は皇太子さまの御代の名前なのだから、皇太子さまが決め、『徳仁』とサインされるのが筋である。(4月1日の時点で、皇太子さまはまだ天皇ではないため、国事行為である「署名」は出来ない。今上天皇が『明仁』とサインするのだろう)

 ともかく、元号は「天皇家」が決定する「御代の名前」であり、日本国憲法の下でも、やがて、その名前は「民の誇り」になる。

 明治天皇は15歳の若き帝王だったが、自ら『明治』をくじ引きで決めた。

 大正天皇も昭和天皇も、天皇の最高諮問機関『枢密院』の判断に任せた上で、追認した。天皇が決めたから「元号」なのだ。

 現憲法下の 『平成』だけが「天皇の判断」と無関係!とされた。その結果、当時の竹下登首相の判断が大きく影響して「平成」と決まった。

 それでも、竹下さんは、発表に際しては表面に出ず、小測官房長官が発表。サラリと談話を発表させた。

 察するに、竹下さんは、 天皇の微妙な「お立場」を理解していた。「元号」は時の政権の 「名前」ではない。

 ところが、今回は違った。“権力者”安倍首相が記者会見を開く。

 「安倍政権下の元号」をアピールしたいのか?自らの権威づけのために「元号」を利用しよとしているのではないか?

その裏側を、僕はサンデー毎日「青い空白い雲・『光文』事件のような『新元号○○』お手柄合戦?」(3月31日号)で次のように書いた。

 <安倍・菅に二強体制では、それそれの「権威ずけ」のために、安倍さんが自ら「新元号」の字を毛筆で書き、その台紙を菅さんが記者会見で披露する!という「やり方」ではないか?>

 予想が外れた。安倍さん、そのくらいでは納得しなかった。わざわざ、記者会見を開く。「平成」の時とは全く違う。

 この「振る舞い」は、僕から見れば「天皇家」を無視する暴挙!としか見えない。

 「御代の名前」の決定は、向こう何十年かの「国の平安」を左右する。責任重大な行為である。

 過去の為政者たちは、慎重にも慎重に「元号」との「距離」を保った。「恐れ多い行為」だからだ。

 自民党総裁4選を狙う安倍首相が「私利私欲」で、新元号イベントを政治利用した!としか、僕には思えない。安倍さんが「勘違い」しなければ「新元号、万歳!」だったけど……もう、この話はやめよう。

 新しい元号で、天皇家はもちろん、日本国は平和で、国民の一致団結で、さらに繁栄する!そう信じている。

新元号、万歳!

 元号決定に尽力された有識者、そして「名もない人々」のご努力に、同じ時代を共にする「個人」として、感謝する。ありがとう。

 平成はあと1ヶ月である。

 

<何だか分からない今日の名文句>

長州は今も昔も「皇室利用」!