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綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人の元少年が殺人未遂で……やっぱり「野獣」だった

 僕の記者人生で、もっとも残忍な事件の一つが「綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人」である。

 1989年、当時16~18歳の少年が見ず知らずの17歳の女子高生を拉致し、40日間に亘り監禁した上、なぶり殺し、遺体をドラム缶に入れてコンクリートで固め、江東区の埋め立て地に遺棄した。

 鬼畜としか思えぬ犯行だった。

 サンデー毎日の編集長だった僕は、この少年たちを「野獣」と表現した。

 ところが、その表現に「人権派弁護士」から批判の声が上がった。

 この年の10月3日、東京弁護士会主催の「シンポジューム・少年犯罪のあり方を考える会」に呼ばれた。

 パネラーの一人として、仕方なく参加したのだが……雰囲気は当方に対する「吊るし上げ」だった。

 「野獣なんて呼ぶなんて間違っている。少年の将来をどう考えているのか?」

 「犯罪報道は許されても、犯罪者報道は許されるべきではない。罪が確定する前の犯罪者報道は人権を侵害している」というのだ。

 綾瀬の事件をあれほど、克明に報道したのは、商業主義ではないのか?というのだ。

 サンデー毎日は間違いなく商業雑誌だ。売り上げを上げようと努力している。

 しかし、それより「社会的責任」は重い。だから、取材に全力をあげた。

 人間をゴミクズにした少年達は間違いなく「野獣」だ!

 僕は負けなかった。

 ある種の人権派弁護士に負けてはいけない!と思った。(少年を実名で報じた週刊文春は、このシンポジュームに参加しなかった。少年たちには「懲役4年以上6年以下の不定期刑」が下された)

 それから、30年経って、少年の一人が、殺人未遂事件を犯し、19日逮捕されていた。

 複雑な気分だ。

 つい、30年前の「人権無視の記者、吊るし上げ」のことを思い出してしまった。

 人権派弁護士さんは、今、どう思っているのだろうか?

 さて、ダブル台風一過。週末は新潟競馬に行くぞ!

 <何だか分からない今日の名文句>

本性を知れ!