Author Archives: 牧 太郎

「新垣隆」を守ろう!

 大雪。東京では8日午後11時に積雪が27センチ。 1994年2月以来20年ぶりに20センチ超え。銀世界だと「あと」が大変。
 東京都知事選の確定投票率は46.14%で、過去3番目の低さ。舛添さん、211万票。新聞は「圧勝」と書いたが、宇都宮、細川票を合わせると200万票弱。
 「宇都宮さんで一本化」が出来れば、結構、良いところまで行ったではないか?
 まあ、舛添さんは昔の知り合いだから「おめでとう!」と言っておくが……こちらも「野望の都知事」の「あと」が大変(笑)
 「佐村河内守」の「偽ベートーベン」騒ぎ。
 ゴーストライターであったことを明かした桐朋学園大の非常勤講師、新垣隆さんの「行方」が分からなくなったらしい。少し心配である。
 新垣さんのことを我々は全く、知らなかった。で、誤解も生じている。
 それに、会見での「私の仕事の本流ではありません」という短い一言が気になった。
 本流ではない「音楽」で「共犯者」になってしまった「辛さ」……だから、心配だ。
 この世界には疎いので、今、初めて知ったことだが、新垣さんは、誰もが認める「国際的にも一流の作曲者」だったらしい。
 今回の騒ぎで「作曲料が出たけれど、食べられず、ゴーストライターをさせられていた売れない芸術家」というイメージが出来あがっているが……プロフェッショナルのピアニストを養成する「最も高度の技術を持つ先生」で、何千人という学生が彼の教えを受けている。
 自己主張をしない控えめな人柄。個人として、無声映画伴奏楽団「カラード・モノトーン」に参加し、活動している。地道である。
 ただ、音楽をトコトン愛しているだけだ。
 その新垣さんが「佐村河内守」と出会ったのは1996年ごろ。当時、新垣の奥さんが病気でカネが掛かることもあって、本業の音楽活動の傍ら、肉体労働の現場で働くようになり、その現場で、知り合ったようだ。
 「佐村河内」は言葉巧みに、ゴーストを頼んだのだろう。
 この人物は、マインドコントロールに長けた人物だった。全盲を粧った「オウム真理教の麻原尊師」を思い出した。詐欺師は恒に大胆である。
 新垣さんは、6日の会見で、18年間「佐村河内」のゴーストライターをしたと告白し、「共犯者だった」と謝罪したが……「共犯者」ではない!
 新垣さんは「被害者」である。
 今、なぜ、告白したのか?
 については……想像するしかないが……一番、説得力があるのは、「みっくんのこと」がキッカケだった、という説。
 千葉県習志野市に住む「みっくん」はヴァイオリンとピアノが得意な「普通の女の子」。でも、他の子と少しちがうのは「先天性四肢障害」という障害で右手のひじから先がない。
 その「みっくん」は、天才作曲家の「佐村河内」に「ソナチネ」を作曲してもらった、ということになっていた。
 その「佐村河内」は、テレビ出演した「みっくん」の両親に謝礼を要求したというのだ。
 「みっくん」の両親は新垣さんに相談する。実は新垣さんは長いこと「みっくん」に音楽を教えていた「先生」なのだ。
 謝礼を要求する「佐村河内」に「本当の作曲者」はショックを受けた。激怒した。
 新垣さんは「真実」を全て告白した。苦渋の選択だったと思う。(告発の理由については「恩師の死」をあげる向きもある)
 重ねて、言いたい。
 新垣さんは「佐村河内の共犯者」ではない!被害者だ!
 「共犯者」は「佐村河内の嘘」を見破れなかったメディアではないのか?
 彼が大学を追われるようなことがあってはならない!と、僕は思う。まして、彼を「死」に追い込ませることがあってはならない。

<何だか分からない今日の名文句>
高橋大輔様 こんにちは
私は義手でヴァイオリンを弾いています。
4歳からやっていて、毎日練習しています。
今、中学1年生です。
私は小学5年生の春に、
ソナチネを作曲してもらいました。
作曲者については本当の事を知って、
私も とても驚いてショックでした。
だけど、本当の作曲者は
幼稚園の頃から発表会やコンクールで
伴奏をしていただいている
とても優しい方だったのです。
6年生で全国大会に出たときも、
伴奏していただきました。
それでも、やっぱりショックだけど、
ソナチネは大好きなので、
高橋選手がオリンピックで、
この曲を使って演技していただくのが
とても楽しみです。
応援しています。
私もヴァイオリン がんばります。
(「みっくん」の手紙)