個人的には「オウム真理教のこと」は忘れたい!

 オウム真理教による一連の事件。死刑が確定した元代表の麻原彰晃ら7人の死刑囚について、6日、法務省は刑を執行した。

 メディアとして初めて「オウム真理教の狂気」を報じたサンデー毎日の編集長だったということで、若干のメディアから、死刑に関するコメントを求められたが……「勘弁してくれ」と断った。

 正直なことを言えば「オウム真理教のこと」は忘れたいのだ。

 裁判の場で「牧の代わりに坂本弁護士をポアした」という趣旨の証言もあって、もし、そうであれば、坂本弁護士一家に申し訳ない。そんな「思い」を20年以上、持ち続けている。

 坂本弁護士も、サンデー毎日も、それぞれの立場で協力し、インチキ宗教を追及した。正しかった。

 正しい故に、坂本弁護士はインチキ教団に殺害された。

 僕にとっては坂本弁護士殺害事件は「痛恨の出来事」だった。

 だから、軽々しくコメントできない。

 7日の新聞は「謎が残った」と報じている。確かに、全てが「解明」されたという訳ではないが、事件の本質は簡単である。

 インチキ教祖に「知的基礎体力が欠如した若者」が騙され、加担した事件である。

 「謎」とか、「闇」とか、新聞は書いているが、ことの本質は「麻原の狂気」である。

 もっともらしく「オウムの謎」を解説する資格は、僕にはない。

 週刊文春、スポニチなどから取材があり、サンデー毎日の城倉編集長からは「何か書きませんか?」と言われたが、辞退した。申し訳ない。

 個人的には「忘れようじゃないか?」という気分なのだ。

 ただ一つ、気になるのは、死刑執行を命じた上川法相、事前に報告を受けた安倍首相が、死刑執行の前日の「5日夜」、自民党議員との懇親会で、笑顔の乾杯! そんな乾杯写真がネットに登場したことである。

 一日に7人も死刑執行する前夜に、宴席に参加する気分になれるのか?

 どこか、おかしいじゃないか?

 今の政治家は知的基礎体力ゼロ!と言いたいぐらいだ。

 <何だか分からない今日の名文句>

死刑執行をショー化する面々