安倍ニッポンは言論弾圧の中国と同じ?

 中国国営中央テレビの有名司会者・畢福剣さんが私的な宴席で、文化大革命時代によく歌われた革命歌の歌詞を変え「毛沢東がわれわれを苦しめた」と歌う姿がインターネットに流出した。
 この人物は、日本の紅白歌合戦に相当する春節(旧正月)恒例の国民的番組で司会者を務め、中国人なら、誰もが知る超有名人。
 中央テレビは、畢さんの番組を一時放映停止にするとともに、8日夜には「中央テレビの司会者として発言は重大な社会的影響をもたらした」と非難し「真剣に調査して厳正に処分する」と発表したそうだ。
 中国は恐ろしい国だ。
 習近平指導部による言論統制が強化され、私的会食の場での発言まで監視されている。
(ただし、中国では、この過剰なテレビ局の反応には賛否両論)
 そう言えば、日本でも、似たような騒動が起こっている。
 自民党(の情報通信戦略調査会)があす17日、NHKとテレビ朝日の経営幹部を呼び、最近問題となっている報道番組の内容をめぐって、直接、事情を聞くという。
 NHKからは「クローズアップ現代」でヤラセが指摘されている問題。テレビ朝日からは「報道ステーション」でコメンテーターの古賀茂明氏が一方的に政権批判したことについて、話を聞く。
 政権・与党側がメディアを呼びつけるのは、成熟した民主主義の中では、考えられないことだ。
 テレビ朝日の件は、明らかに「圧力」である。
 15日夕方、テレビ朝日に詳しい方(かなりの有名人)から、久しぶりに携帯。
 「報道ステーションの正義は終わった」というのだ。
 某出版会社のドンが安倍首相とテレビ朝日を結びつけ、その結果、水面下で官邸の圧力が掛かるようになった。
  報ステの女性プロデューサーが経済部長に異動になったのは、その圧力の最たるもの。
 経済部は部員14人。報ステは100人以上のセクション。事実上の降格人事だ!という。
 安倍さんを批判すれば、飛ばされる。テレビ番組は潰される。
 携帯の主は「牧さん、ここ二週、よく書いている」と褒めてくれた。
 今週のサンデー毎日「牧太郎の青い空白い雲・己の虚栄心のため安倍首相は国を売る!」の書き出しは……
 テレビ朝日の「報道ステーション」に官邸から圧力が掛かった! と大騒ぎだが……今の日本は「戦時中」とは違う。 まだまだ「自由」はある。
 それが証拠に前回、(失礼にも)「安倍さんは傲慢症候群!」と病人扱いしたが、“お咎(とが)め”はない。週刊誌ごときの安倍批判は無視する魂胆なのだろう。
 であれば、安倍さんのもう一つの致命的な病、「虚栄心症候群」にも言及しなければならない。国賓待遇で訪米する「我が宰相」に対して、老大国アメリカは「アベは虚栄心の塊だから御し易(やす)い」と舌を出しているからだ。
 かなりの「覚悟」して書いたつもりだが、話題になっているらしい。
 そして、この時評の結びは、こう書いた。
 虚栄心症候群は「自分に自信のない人間」に発症する病だ。相手の意見を根拠なく否定する。自分の意見を無理にでも通そうとする。周りから見れば「子供っぽい奴(やつ)」である。
 嘘(うそ)をつく。でも、すぐ見破られる。それでも、自分が正しいと言い張り、素直に間違いを認めることができない。
 「虚栄心の塊」は困った病気だが……老大国は、その安倍さんの病を最大限、利用しようとしている。もし、である。アメリカが日本を置き去りに、AIIBに参加したら……日本は赤っ恥をかくだけだ。
 これだけ覚悟して書いたのは、はじめてだ。
 テレビ人よ!
 頑張れ!

<何だか分からない今日の名文句>
ペンはテレビより強し?