テコンドーは日本発祥のスポーツ?

 ロンドン・オリンピック。テレビ観戦で寝不足。
 未明(30日)「怖いもの」を見るような気分で競泳男子100メートル平泳ぎ決勝を待った。
 日本人の大半が準決勝の結果を見ているから……半ば、祈るような気持ちだった。
 結果は……北島康介は59秒79。5位。
 10年近く、世界のトップにいることは難しい。競泳の世界では「奇跡」だったろう。
 それに挑んだ北島……武士道のようなものを感じた。精一杯だったろう。
 インタビューを受け引き上げる北島の後ろ姿に「孤独の深さ」を感じて……出来るのであれば……200メートルは楽しんで泳いでもらいたいのだが……。
 「日本は金メダル◯◯個、銀は◯◯個……」はどうでもいいじゃないか?
 28日の開会式 さすが、大英帝国。「今の国力」だけをアピールした北京オリンピックとは違った「歴史のイギリス」。地球の歴史の先頭にたった「誇り」がにじみ出ていた。 もちろん、中国を意識した演出だったのだろう。 素晴らしかった。
 選手入場。選手たちが、ものすごく美人に見えた。
 気になったのは「テコンドー」に出場する国が多いことだ。NHKのアナウンサーが盛んに「テコンドーの活躍が期待される」と解説する。「陸上競技」「サッカー」と同じような頻度で「テコンドー」の言葉が出てくる。「柔道」という言葉は皆無だった。
 テコンドーは古くから朝鮮半島に伝わる武術が原形と言われている。手と足を使った格闘技。特に足技が多彩だ。
 1973年に世界テコンドー連盟(WTF)が創設。現在WTFには160カ国以上が加盟。5000万人以上の人々がテコンドーを楽しんでいる。
 柔道に比べ「裾野の広いスポーツ」になっているのかも知れない。
 韓国が諸外国でテコンドー普及に務めているのではないか?
 テコンドーを「道具」に民間外交をしているのではないか?そんな気がする。
 しかし「テコンドー」は「韓国の武術」であると同時に「日本の武術」なのだ。
 1955年4月11日、この格闘技を「テコンドー」と命名したのは、崔泓熙(チェ・ホンヒ)という人物。 日本留学中に学んだ松涛館空手を元に独自の工夫を加えて「テコンドー」を生んだ。
 「松濤館流」は、近代空手の祖とも言われる船越義珍を事実上の開祖とする空手流派。船越義珍は、生涯自らの流派を名乗らず「無流派主義」を貫いた。
 「松濤館流」は昭和14年(1939年)に船越が東京の豊島区雑司ヶ谷に開いた道場「松濤館」に由来する。
 船越義珍は唐手を「空手」と改称し「松濤館流」は、昭和23年(1948年)に船越の門弟達が日本空手協会(船越は初代最高師範)を創設。その後、多くの会派に分かれ、全世界に広がった。
 その一つが、崔泓熙さんの「テコンドー」である。
 もし、日本が「空手」をオリンピックの種目に推していれば、その後の展開は違っていたはずだ。
 そんな「隠れた歴史」を、メディアはそれとなく発信したらどうだろうか?
 2007年第27回シドニー大会から正式競技となって、日本から2選手が出場、岡本依子選手が銅メダルを獲得した。
 もし、ロンドンで、日本人がメダルを取ったら、是非是非「松濤館流→テコンドー」の歴史を紹介して欲しい。

<何だか分からない今日の名文句>
水泳は「格闘技」だったく/p>