それぞれのジャーナリズム

 5泊6日の関西圏野暮用旅行(名古屋へ競馬観戦日帰りを含む)から、27日昼、帰京。
 午後1時、内幸町の日本記者クラブ談話室で、北星学園大学文学部心理・応用コミュニケーション学科教授、阪井宏さんの取材を受ける。
一年前、北海道新聞社を早期退職された人物。メディア論を教えているとのことで「ジャーナリズム倫理」の本を書きたい、ということだった。
 お役にたつかどうか?疑問だが、経験した「在るべき記者像」について話した。
 新聞社の管理職が嫌で、55歳で退職された阪井さん。大学の先生をやりながら取材をする「ジャーナリスト」を目指したが「北海道新聞の名刺の方が役に立つ。誰でも会うことが出来たから。大学の先生では、そう簡単に人に会うことができないんですよ」
 そうかも知れない。でも、貴方は「新聞」から逃げたんですよね?と、幾分、皮肉を込めて聞いてみた。
 「死ぬまで新聞記者でいたい」という僕には大学教授なんて興味はない。(事実、二三の大学から「お誘い」があったがお礼をして、断わった)
 でも、ネットの時代、誰でもジャーナリストになれる時代。大学教授という「やり方」もあるけど……
 久しぶりに、仕事場に帰ると、郵便物が溜まっていた。
 東京ガスの「引き下げ」通知。2月分は5063円だったが、2月25日から32日分で使用量27立法メートルで4755円。確かに少し安くなっている。(6日間、留守にしたから少ないのだと思うが)
 ガスvs電気の戦い。電力の値上げに、ガスは値下げで……。
 読者からのお手紙に混じって、世田谷区にお住まいの「森本」という女性から「花束」が贈られて来ていた。
 電話すると「私、牧さんのファンなんです。頑張って貰いたいから」とのこと。ありがたく頂くことにする。感謝します。頑張ります。
 夕方、夕刊が届いて「牧太郎の大きい声では言えないが」をまず、見る。ゲラを見ているから、読む必要はないのだが……今回の「名前で呼ばれたい」では、デスクからクレームがあり、苦心して書き直したので……確認の意味で読み返した。
 高級官僚の完全リタイアの「悩み」を書いたコラム……それとなく「官僚の天下りを批判する新聞人が天下りする」のを皮肉って書いたのだが……あまりにストレートで、読者に誤解を与える!と言うのがデスクのクレーム。
 ご指摘を掻い潜って「僕の新聞批判」を字にするのは、結構、難しい。切れ味が悪くなるが……僕の真意が読者に届くか?
 是非、読んでくれ!ネットで無料で読める。
 僕のファンは、平気で新聞社を批判するから、僕のコラムを信頼してくれるのだ。
 もうじき新年度。4月からも「専門編集委員」を務める。
所属する新聞社を平気で批判する記者を平気で雇用する毎日新聞社も器が大きい。
 その分だけ、僕を担当するデスクは気苦労が溜まって、大変だと思うが……よろしく頼む!

<何だか分からない今日の名文句>
新聞記者で死にたい