一記者の言論か、「組織」の言論か?

 13日は、すこぶる強風。飛ばされるのが怖くて、ルネサンス両国の筋トレとJRA経営委員会「打ち合わせ」以外はキャンセルした。
 それでも……夕方「岸井主筆を送る会」には顔を出した。
 「岸井成格」は毎日新聞の同期生。「経営」と「編集」の分離を大義に「役員を兼任しない主筆」を務めていた。
 それが、毎日新聞、TBSのトップ会談で、岸井を、4月からTBSの「NEWS23」のアンカーマンにすることになった。
 番組のテコ入れ?
 さすがに、スーパーマンの岸井も「二股」はシンドイ。主筆を退任することになった。
 はっきり言えば「毎日新聞の編集最高責任者」の道を選んで欲かったが……仕方が無い。
 「送る会」には100人ほど集まった。
 後任は?
 「役員でない記者」から選ぶとすれば「この人」以外ない、と言われたY君(僕の政治部時代の後輩)。「固辞した」と聞いたので、会場の片隅にいたY君に「何故、引き受けなかった?」と詰問した。
 「……」
 どうやら、言い辛いらしい。
 「牧さんならやりますか?」と切り返された。
 察するに「自由にものを書きたいから、主筆を固辞した」と言いたいのだろう。
 「一記者の言論を守ること」を選ぶか、「組織(の言論)を守るかこと」を選ぶか?悩んだのだろう。
 まあ、良いや。二年経ったら、もう一度、声が掛かるぞ!(笑)
 で、親しい伊藤芳明常務取締役が主筆になった。役員の中から選ぶなら彼しかいないだろう。博学にして、人間味溢れ、何より、度胸がある。
 彼なら、適任だろう。
 Y君が当方の詰問から逃れようと、「牧さん、挨拶してください」と言い出したので……突然のご指名?
 仕方なく「どうでも良い話」でお茶を濁した。
 それにしても、岸井は我ら昭和42年入社の同期生の誇り。「敏腕政治記者」がテレビから、再び「新聞」に戻ることを願っている。

<何だか分からない今日の名文句>
Y君!迷ったら「男は度胸、女も度胸」