柳橋に「小さなGallery」が出来た

 仕事場の筋向い。昔、料亭「川奈」があった跡で「TOHO」というグラスビーズ製造販売の会社の隣に「白い小屋」のようなものが出現した。
 朝の散歩で、気づき「何だろう?」とガラス張りの中を覗いて居たら、盗人のように見えたのだろう。後ろから「どうか、見て行ってください!」という大きな笑い声。鍵を開けてくれた。
 「何ですか?ここは」
 「ギャラリーです。小さいですが」
 左右の壁に小さな写真が飾られている。ただそれだけである。
 「何の写真ですか?よく分からない」
 「ベルリンの写真です。右の壁にある写真は全て、どこかにハトが写っているんですよ」
 よく見ると……米粒大のハトがいる。確かにハトがいる。
 「左側の写真は? 飛行機? みんな同じ写真ですよね?」
 「よーく、見てください。1時間の間に、規則的にやってくる飛行機をベルリンで撮った写真です。みんな違うんですよ」
 なるほど。確かに、ちょっと違う。
 「Flight During One Hour」という作品らしい。
 作者の鹿田義彦さんはドイツ、ベルリンのヴァイセンゼー美術大学の交換留学を経て、2012年に広島市立大学大学院を卒業し、広島を拠点に国内外で活動するアーティストなのだそうだ。
 「我々、TOHOという会社は広島市で生まれた(西区三篠町2丁目19-6)グラスビーズ製造販売をしている会社なんです。ここが東京支店。で、隣に、広島のアーチストの作品を紹介する場所を作ったんです」
 なるほど。
 鹿田義彦さんは「写真を一種の流動体と捉え、アメーバのように不定形な概念として考察する」と話しているようだが、確かに、普通の写真展とは違う。
 彼の言い分はよくわからない。アートとは? 何ぞや?
 分からないけど、なぜか、この写真は記憶に残る。もしかすると……時間の重みを訴えているのかも?
 近くに来たら、覗いたら良い。
 鹿田 義彦 個展 -Images in Transition-
 会期:2013年3月8日[金]-3月30日[土] 入場無料
 10:00-18:00 土日祝日休 (第5土曜日除く)
 最終日3/30(土) 10:00-16:00
 会場:Gallery t
 〒111-0052 東京都台東区柳橋1丁目9-11
 TEL:03-3862-8549 FAX:03-3851-9787
 mail:bstyle-galleryt@toho-beads.co.jp
 Yoshihiko SHIKADA-Images in Transition-
 さて、18日は猛烈な風。それでも、夕方、市川に行き、優之介の卒業祝いをする。もちろん、約束の「スマホの軍資金」をプレゼント。優之介、笑顔がステキだった。

<何だか分からない今日の名文句>
アートは風流か?反風流か?