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「世界の記憶」(記憶遺産)から「杉原リスト」が消された「闇」?
(都合により、11月2日、ブログ休みます)

 10月31日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が、重要な歴史文書などを認定する「世界の記憶」(世界記憶遺産)に、国内12都府県と韓国にある江戸時代の外交資料「朝鮮通信使に関する記録」と、群馬県の古代石碑「上野三碑(こうずけさんぴ)」を登録する、と発表した。

 朝鮮通信使は、朝鮮国王が徳川将軍家に派遣した使節団のこと。対馬(長崎県)から江戸を経て、徳川家康が祭られる日光東照宮(栃木県)まで一行が通った地域に外交文書や行列の様子を描いた絵などが残っている。日韓の関係自治体や民間団体が共同で計333点の登録を申請していた。

 「上野三碑」は日本政府推薦だが「朝鮮通信使に関する記録」は政府推薦ではなかった。

 徳川幕府と朝鮮半島の「友好関係」を示すものだから、江戸っ子の僕としては、大いに喜ばしい。それに引き換え、薩長・明治政府の朝鮮政策は失敗だらけ。長州出身の安倍さんは「外交上手の徳川」を宣伝することになるので「朝鮮通信使に関する記録」を政府推薦しなかった?

 ともかく、喜ばしい。でも、今回の登録には疑義がある。もう一つの日本政府推薦の「杉原リスト」が見送られたことだ。

 第二次世界大戦中に「命のビザ」で多くのユダヤ人難民を救った岐阜県出身の外交官、杉原千畝に関する資料「杉原リスト」。これは、平和のユネスコが何よりも早く記憶に残すべきものである。

 なぜ、これが排除されたのか?

 理由は分からない。新聞も、テレビも、このニュースは何故か、小さくて、よく分からない。ひょっとすると……8ケ国の民間団体が推薦した「日本軍『慰安婦』の声」が、政治的な理由で、登録されなかったことと関係するのかな?

 日本にとってのマイナスの「慰安婦」を消すから、日本にとって、プラスの「杉原リスト」も消した?

 ともかく「世界記憶遺産」は政治的すぎる。ちょっぴり不愉快だ。

<何だか分からない今日の名文句>

歴史の「真実」は消される運命?