Author Archives: 牧 太郎

山田孝男記者は毎日新聞の「宝」
彼は「新聞コラム」を変えた!

 9日は、社の近くの如水会館で「山田孝男さんの日本記者クラブ賞受賞祝賀会」。政治部、西部本社(福岡)の同人を中心に200人ぐらい集まった。
 山田孝男さんは「果報者」である。
 長崎支局を“振り出し”に、東京・社会部、政治部……新聞記者の「花道」を歩み、政治部長の要職を務めた後、2007年から、人気政治コラム「風知草」を連載している。
 サラリーマンとしても成功した。でも、その後「編集部門の最高責任者」になれ!と言われて、この昇進人事を拒否して?コラムニストの道に拘った。
 最後までペン一本!という気概。「自由」に拘った。
 「新聞記者の王道」を歩き続け、誰にも文句を言わせない。彼は“果報者”である。勝手気ままに書かせてもらっているという意味では、当方も「果報者」だけど(笑)
 山田さんが、政治部にきた時、首相官邸クラブで、一緒に働いたことがある。僕の方が8年先輩なので、「官邸長」、山田さんが下っ端の「首相番」だった。
 その当時から、彼は「正面クール、内心、夜叉」。正しいものは正しい!で、一歩も譲らない男だった。
 東日本大震災以降、彼は、原発問題に勢力的に取り組んだ。
 中部電力の浜岡原発の危険性を指摘して、政権内部の動きを追求。政権が、中部電力に運転中止を要請する「流れ」を作った。
 「小泉純一郎の『原発ゼロ』」(13年8月26日)は、脱原発に踏み出した「元首相の発言」を独占的に報告したコラム。スクープだった。
 実は、このコラムを読んだ時、時代遅れの当方「大スクープじゃないか?一面のトップで書くべきだ」と思ったが……よくよく考えてみれば、ネットの時代、ニュースの価値は「一面のトップ」「社会面の話題もの」「地方版の雑報」の区別ではなく、読者の好き嫌いで決まる。
 一面のトップの記事より、山田孝男さんのコラムで「真実」を読みたい読者がいっぱいいる。
 新しいニュース発掘型のコラム。 山田さんは「小泉純一郎の『原発ゼロ』」で、新聞コラムの可能性を変えた。
 祝賀会には、小泉さんも出席。「ペンは剣より強し」と挨拶された。
 素晴らしい祝賀会だった。
 山田孝男さんは毎日新聞の「宝」だ。
 (ただし、集団的自衛権容認問題では、彼と意見は全く違うけど……)
 参加者全員が、何か、ウキウキするような、素晴らしいパーティーだった。

<何だか分からない今日の名文句>
コラムは時とともに雪のように消えて行く
(山田孝男さんの口癖?)