「もの言わぬスポーツ界」が言った!
野田聖子が「待った!」と言った!

 8日、月刊誌「世界」が送られてきた。
 大特集「冤罪はなぜ繰り返すのか」は読み応えがある。視点が多角的。「世界」だから出来る「贅沢さ」。
 落合博さんの「『ボクサー崩れ』という偏見に抗してーー袴田事件 もう一つの戦い」に感動した。
 普段「もの言わぬスポーツ界」が袴田事件では、偏見、差別、不正、矛盾を見逃さなかった。この戦いは、スポーツの歴史に残す「大事な出来事」である。
 金紛れの昨今のボクシング興行の「体たらく」を見るにつけ、この話を聞かせたい。本当の「スポーツ人」の生き方を学びたい。
 この「冤罪」特集はさて置き、やっぱり、今月号の「世界」で、注目されたのは「自民党の野田聖子総務会長のインタビュー」だろう。
 安倍さんが目指す集団的自衛権の行使容認に関連して、彼女は「日本は急速に少子化が進んでいる。自衛隊は基本的に若い男性で構成されているが、安全保障政策でリスクを取ろうとしても、担い手がいなくなろうとしている」と強調した。
 「ところが、国防の専門家はそのことを別次元で考えている」と彼女らしい鋭い視点で、問題点を指摘している。
 「人を殺す、人が殺されるかもしれない、というリアリズムを語るべきだ」という当たり前の意見。
 集団的自衛権の行使容認を解釈変更で目指す手法に関しては、「違う政党の政権になった時にまた解釈を変えることが可能になる。政策の安定性がなくなるのではないか」という疑問を投げかけた。
 野田さんが、ごく当たり前の意見で、集団的自衛権論争の「一方の旗振り役」を意識しているのは、もちろん、夏に向けた、内閣改造にも関係するだろう。
 安倍独裁ではないんだぞ!という声が聞こえてきている。
 この自民党の良識派に、期待したいのだが……

<何だか分からない今日の名文句>
平和の宏池会!モノを言え!