①「最低投票率59.32%」を考えろ!
②でも「小沢殺し」の目的だけは果たした

 自民党圧勝?
 連立を組む公明党と合わせて、参院で否決された法案を再可決できる3分の2(320議席)を超えた。
 小選挙区制であれば「逆風」を受けた政党が、壊滅的な敗北を喫するのは当然。自民党が勝って当たり前?
 しかし、自民党はそれほど勝ったのか?
 比例では57。惨敗の前回の55と変わらない。要するに「非自民党票」が小党乱立で分散されて、結果的に自民が勝っただけである。
 それより、注目すべきは、投票率が59.32%。戦後最低である。
 国民は「政治」にうんざりしている。
 我々は、この現実を直視しなければいけない。人々は「政治は4流」と思っている。
 ただ、一つだけ、喜ばしいことがある。「小沢殺し」ができたことだ。
 野田さんが、民主党大敗を覚悟して、年内解散に踏み切ったのには、いろいろ理由があるが、その一つに「小沢一郎」なるものを消滅させるための解散だった。
 平成の政治は、常に「小沢一郎」の手練手管で、めちゃくちゃにされていた。作っては壊す。10数年間、この「不運」の連続だった。
 政策ではなく「政局」でだけで動く。「拝金」で動く「小沢一郎」なるものが、日本の政治をダメにした。
 その「小沢一郎」なるものと決別しなければ、日本は立ち上がれない。
 野田さんの1年3ヶ月。これは「小沢斬り」の毎日だった、と思う。
 消費税増税で、自民・公明と手を結び、孤立した小沢さんは離党せざるを得ない状況に追い込まれた。
 そして、年内解散である。
 政党交付金の支給額は、元旦の現勢力で決まる。小沢さんは、年内解散をさせなければ「国民の生活が第一」の現勢力で、がっぽり政党交付金が手に入ると思っていた。
 野田さんは、それを許さなかった。
 年内総選挙。小沢さんは立ち往生した。
 第三極にも見放され、小沢さんは「奇策」に走った。
 自分は裏に回って「日本の未来」という「小沢隠し政党」を作るしかなかった。
 京都の某経済人は、小沢さんに騙されて「未来」応援に向かったが……国民は騙されなかった。
 「原発反対!」という大義名分だけで勝てるなんて……もちろん、「小沢隠し政党」は惨敗。議席は10を割った。
 野田さんは、夜中の記者会見。
 「最大の責任は党代表の私にある。結果を重く受け止め辞任する。大事な局面の日本の針路だ。政局でなく政策中心で、3党合意など約束したことは前に進める協力はある。針路を間違えないよう厳しくチェックすることも野党の役割だ」と話した。
「政局」ではない!という言葉。
 その言葉には「小沢一郎との決別」が隠されている。
 ご本人は大量得票で国会に戻ってくるが、「小沢一郎」なるものは、今回の選挙で死んだ!と僕は見ている。

<何だか分からない今日の名文句>
小沢さんに未来はない!