67歳、最後の日になっちゃった

 10月8日は秋分から数えて15日目。二十四節気の「寒露」である。
 寒露とは、晩夏から初秋にかけて、野草に宿る冷たい露のこと。
 
 露が冷たい空気と接し、霜に変わる直前。紅葉が濃くなり、燕などの夏鳥と、雁などの冬鳥が交代する時期に差し掛かる。
 8日朝、北海道から近畿で今秋一番の冷え込み。北海道や本州の内陸では5℃以下になった。
 北海道・旭川では3.0℃の最低気温を記録、今シーズン全国で初めての霜を観測した。
 なにもかも「暦通り」だ!
 空気が澄んだ「秋晴れ」になったので、東京湾あたりに出没して、ボケッと一日、過ごした。
 ちょっと前まで、誕生日の10月10日は「体育の日」。休日だったから、たっぷり時間があって、大事な人と一緒に過ごしたり、一人旅をしたりしたが……それが難しくなった。
 で、「10日に近き月曜日の休日」が、それに代わるようになった。
 船の上から、羽田空港から離陸する飛行機を見ながら考えた。
 飛行機はなぜ、雲の中に入って行くのか? 雲のない方に、迂回するべきではないのか?
 それをしないのは、飛行機に圧倒的な「自信」があるからだろう。
 僕なんて、厚い雲を見ると……怖くて、恐くて、結局、迂回して、迂回して……目的方向から遠ざかってばかりいる。
 そのうちに、何処に行くのか? 分からなくなる。
 ダメな男だよな。
 そのうちに……67歳も、あと一日だ。68歳になっても、同じなんだろう。
 ああ、嫌だ嫌だ。
 もっと華々しく出来ないのかなあ? 人生、 残り少ないんだから。
 でも、みんなが華々しくなったら……離陸直後、墜落ばかりで、世の中メチャクチャになるから……。
 せめて「67歳最後の日」だけ華々しくやって、翌日からまた「目立たない68歳」になるか?
 で、明日、何をする?
 それを考えつかないのが駄目オヤジ。ただ雲一つない「真澄の季節」を愉しんでいれば良いんだよな。

<何だか分からない今日の名文句>
平凡人にもノーベル賞(笑)