「中川一郎」の夢を見た

 時々、変な夢を見る。
 大きな岩に向かって立ち小便しているヒゲ面の中年の男。どうやら「中川一郎」らしいが‥‥何を演説しているのかよく分からない。そのうちに目が覚めた。
 何で「中川一郎」のことを夢で見るのだろうか?
 1973年、自由民主党の派閥横断的に結成されたタカ派集団「青嵐会」。中川一郎は、その代表だった。
 何度か取材したことがある。小柄だが、話ぶりが魅力たっぷりで、人気があった。僕が担当していた「笑わん殿下」の河本敏夫敏とは、正反対だった。その時の中川一郎の秘書が鈴木宗男だった。
 「自由社会を守り、外交は自由主義国家群との緊密なる連携を堅持する。国民道義の高揚を図るため、物質万能の風潮を改め、教育の正常化を断行する」というのが、青嵐会の立場だった。
 「青嵐」は寒冷前線。「渾沌停滞した政界に爽やかな風を送り込もう」という意味を込めて盟友・石原慎太郎が命名した。
 その時「いたずらに議論に堕することなく、一命を賭して、右、実践する」と謳い、石原の提案で会員名簿に血判状を捺した。
 それから、40年ぐらい経った。
 中川は自殺し、石原は東京都知事。いわゆる「革新勢力」が堕落して、自民党は右旋回? 「新しい右翼・維新の会」が政局の軸になる。
 中川が描いていたような「流れ」が見えて来た。と、同時に、近隣諸国との軋轢も激しくなった。
 9月4日 のこのブログで「正念場の領土問題は(中国・韓国ではない)北方領土だ!」と書いたが、8日「野田12月訪ロ」が決まった。
 極東、シベリアの人口は20%減。ロシアは中国の経済力に圧倒され、日本との関係強化に向かっている。 プーチンは「北方領土」で打開を探るのだ。
 あの時代、中川一郎が「ソ連に接近した」のと同じ構図だ。
 そんなことを考えていたからだろうか‥‥変な夢を見た。
 中川一郎は酒を飲むと、立ち小便をした。写真週刊誌に写されたこともある。<中川一郎=立ち小便>というイメージが頭の何処か焼き付いてたのだろうか? ともかく、変な夢を見た。
夢って‥‥どうして見るのか? どうして、中川一郎を見るのか? 不思議だなあ。
 中川一郎がよく話していた「言葉」を思い出した。
 「温室に大木無し。寒門に硬骨有り」
 十勝生まれの男、厳しい寒さに克つ!という意気込み。
 「温室に大木無く、養魚に滋味なし」という言葉があるけど‥‥彼が「座右の名」と言った言葉の意味がもう一つ、分からない。
 彼が自殺しなければ、歴史は変わっていただろう。「寒門に硬骨有り」と言った男が自殺してしまうという運命。(未だに、他殺説もあるけど) 神は‥‥ ともかく、変な夢を見た。

<何だか分からない今日の名文句>
中川一郎は“北海のひぐま”だったのか?
美味しい“十勝のじゃがいも”だったのか?