岩佐美咲、久々の「演歌の星」になるか?

 31日の夕方、ちょっと寒けど、床屋の帰り、新橋駅前SL広場(日本の鉄道発祥の地、SL C-11がモニュメントとして置かれている)を覗くと、百人ぐらいの男たちが黙って並んでいる。女性は数えるほどしかいない。
 何だ? 何だ?
 ラ・ピスタ新橋(日本で初めて登場した完全会員制の競輪場外発券サロン)の前。いつもなら、中年の男どもがたむろするのだが、今日の列は20、30代が主流だ。
 見上げると、ビジョンには雪景色の無人駅に着物姿の女性が佇んでいるミュージック・ビデオ。演歌を歌っている。
 立ち止まってみると……しっとりとして、情緒がある。声も艶がある。何しろ「雪の女」が美しい。
 演歌は港、駅、酒である。古臭いと言われようと、演歌は「別れ」だ。何か、一途なモノを感じさせる。
 近づいて「誰ですか?」と聞いて、はじめて、これが話題の「岩佐美咲」と知った。
 AKB48のメンバーのソロデビュー。板野友美、前田敦子に次いで3人目だが、演歌歌手は初めてらしい。
 デビュー曲は「無人駅」。いかにも、演歌らしい。演歌らしい街頭キャンペーン。
 雪景色が良い。秋田県の秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線奥阿仁駅で撮影されたという。
 もう一つ、教えてもらったのは、岩佐美咲は「AKB48チームA・渡り廊下走り隊7」なのだそうだ……でも、これは、60ウン歳の僕には、何のことなのか、皆目分からない。
 でも、こんなことはどうでも良い。ともかく、本格的な演歌歌手の誕生ではないか?
仕事場に帰ると、テレビのニュースは「大雪予報」。
雪も演歌だ。

<何だか分からない今日の名文句>
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