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愚かな内閣が「天皇」を無視している!

 このところ、それこそ再三再四、天皇陛下の「お誕生日に際しのお言葉」を噛みしめている。

 こんな素晴らしい文章、いままで出会ったことはない。

 平易の文章でありながら、そっと「重い重い指摘」が込められている。天皇の「変わらぬ決意」のようなものが滲み出ている。

 <沖縄は,先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました。皇太子時代を含め,私は皇后と共に11回訪問を重ね,その歴史や文化を理解するよう努めてきました。沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは,これからも変わることはありません>

 天皇は、 何よりも、まず、沖縄問題を取り上げられた。 天皇にとって、沖縄は「運命の地」なのだろう。

 その上で「平和」を願った。

 <平成の時代に入り,戦後50年、60年、70年の節目の年を迎えました。先の大戦で多くの人命が失われ,また、我が国の戦後の平和と繁栄が、このような多くの犠牲と国民のたゆみない努力によって築かれたものであることを忘れず、戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました。平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています>

 天皇は「安堵」どころか、不安になられている。このままでは、日本も戦争に巻き込まれないか?心配されている。

 サンデー毎日(12月23日号)の「牧太郎の青い空白い雲・日本共産党も天皇制と”共存”するという時代なのに?」で、僕は以下のように書いた。

 <天皇家はこの「全体主義、大日本主義の台頭」に危機感を抱いていらっしゃる。だから、天皇は「おことば」という柔らかい形で、国民に警告されている。天皇、皇后、皇太子に代わって、秋篠宮が具体的に問題提起されたのだろう>と書いた。

 (「秋篠宮発言」の内容はご存知だと思うので、ここでは触れないが)問題は安倍政権が「秋篠宮発言」を無視したことだ。

 今の日本では、「全国民統合の象徴である天皇」は対外的に日本国を代表しているが、その発言は「政治的には無色透明」という建前で、事実上「沈黙」を強いられている。

 これは間違っている!と、僕は思っている。

 確かに、皇族は戸籍、住民基本台帳には登録されておらず、参政権は与えられていない。基本的人権が制限されている。

 だからと言って、参政権がないから、発言権がない!というのは間違っている。

 この「天皇は沈黙すべきだ」という愚かな憲法解釈で、安倍政権は「秋篠宮」の発言を抹殺した。

 最近、日本共産党の志位和夫委員長が雑誌『月刊日本』12月号で、亀井静香・元衆院議員との対談で「私たちの綱領では、先々の展望として、一人の人間が象徴となり、その地位を世襲していくことは、人間の平等や民主主義とどうしても矛盾する。だから、民主共和制を実現すべきだという立場に立つと書いています」と言いながら「天皇の制度とは長期にわたって共存していく」と話している。

 共産党でも「天皇家」を重視している。なのに、安倍一強政権は「平和主義の天皇家」の発言を無視している。

 そんな窮屈な中で、天皇は美しい言葉で「平和の尊さ」を訴えられた。「沖縄」を訴えられた。

 はっきり言えば、天皇は「沖縄」を蔑ろにする政治に「怒り」を露わにした!のではあるまいか?

 我々は「天皇」と共に、平和日本を守ろうじゃないか!

 今日はクリスマス。

 天皇のお言葉は日本国民に取って「最高のプレゼント」だ!

 <何だか分からない今日の名文句>

あってはならない

君子に「塗炭の苦しみ」