Author Archives: 牧 太郎

スターの自粛欠場は競輪の自殺行為!
村上義弘!引退するなよ!

 2週間の「右手のリハビリ特訓」の入院。そのまま、湘南近辺に出かけ、野暮用で都合5泊。
 4月29日に、久しぶりに仕事場に戻ったら、隅田川沿いの小さな庭は……黄色いバラが満開だった。(多分、アンドレグランディエ?というバラだと思うが)黄色い花には深い抱擁力を感じる。
 今日は「競輪界の自殺行為」について書きたい。
 29日は、第30回共同通信社杯(G2)最終日。静岡県の伊東温泉競輪場で決勝が行われて、ご贔屓の新田祐大(福島)が勝ち、大好きな、大好きな「村上」が「無念の4着」だった。
 まあ、順当な結果だったと思う。
 しかし、このレースには「特別の意味」があった。
 このレースを最後に、主だったスター選手は「長期出場自粛」に入る。
 新田も8ヶ月、乗れない。
 「競輪はお休みになるが、自転車競技の方で、五輪に向けてしっかり戦えるように頑張って練習をしていく」と新田はコメント。競輪より、五輪?の気分。
 村上は「勝負としては残念だったけど、自分たちのレースをするという点では一切迷いがなかった。自分たちが全力を出し切る真剣勝負はできたと思う。(1年の自粛に入るが)この後に関しては今は何も考えてません」とだけ話した。
 村上は「引退」さえ考えている。
 どうして、こんなことが起こったのか?
 競輪のトップクラスが一般社団法人「日本競輪選手会」(会員約2700人)を脱会し、一般財団法人「SS11(エスエスイレブン)」を母体とした新選手会を発足させる、と言い出したのは、昨年12月のことだった。
 革命的な、ちょっと迂闊な会見に参加したのは村上義弘、武田豊樹、長塚智広、平原康多、新田祐大の5人。
 「SS11」とは一昨年、被災地復興支援のために競輪選手トップ9人で創設した団体である。これを母体に、新しい選手会を作る。
 その理由は……「日本の競輪は残念ながら世界と差がある。東京五輪ではケイリンに関してはメダル独占を狙えるように、世界で活躍できる自転車選手の育成したい。そのためには、現在のやり方では無理だ。競輪を走りながら海外でも走るということは、賞金は減るし、スケジュールが厳しい。これを変えなくては」
 これが革命児の言い分だった。
 しかし、準備不足だった。
 今年1月に入って、彼らは「退会」を撤回して、謝罪会見も行った。
 しかし、選手会は厳しかった。
 首謀者と言われた村上は1年間の出場自粛の制裁処分。5月から来年4月まで戦いの舞台に村上の名前はいなくなった。
 年齢的にも厳しいブランク。G1で戦う実力を維持できないとなると……引退かも知れない。
 あまりにも、厳しい処分ではないか。
 はっきり言って、僕は「村上の走らない競輪」なんて見ないだろう。
 弱い選手が「スター選手の賞金」を奪いあう「姑息な手段」ではないか?
 石黒克巳・JKA会長は「選手会の決定事項ではありますが、トップ選手が出場しないことにより、お客さまにご迷惑をお掛けすることになり、申し訳なく思っています」と話した。
 複雑な思いだろう。
 こんな厳しい処分は前代未聞?
 行く行く、ファンを無くしたしまうだろう。
 これは競輪の「自殺行為」ではないのか?
 僕は、そう思うけど……(この問題は、今後も注目するつもりだ)

<何だか分からない今日の名文句>
「組織と人」を同時に大切にする!
これが「田中角栄流」