Author Archives: 牧 太郎

「勇気の東京新聞」の宝が……

 昨今、特別の愛着を持つ東京新聞だが、時間の関係で、週末、まとめて読むことが多い。
 18日土曜日の「まとめ読み」で、「東京新聞記者・市川隆太」さん(中日新聞北陸本社報道部長)の急死を知った。
 面識はない。が「差別問題」に一見識を持つ記者として、記憶していた方である。
 東京地検特捜部の取材が長く、政界や暴力団に巨額の裏金が流れた、例の東京佐川急便事件などで活躍した事件記者。でも、僕の記憶に残っているのは、特別報道部に移ってからの活躍ぶりである。
 共謀罪の導入に反対するキャンペーンを展開して、06年のJCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞を受賞した。
 東京新聞が、特定秘密保護法案や集団的自衛権行使容認を鋭く批判しているのは、市川さんの「流れ」が生きているのではないか?
 解放同盟の担当記者だった頃から、特別「差別」「平和」を追及する記者。他社のことで、恐縮だが、多分、東京新聞の反権力路線に無くてはならない記者だったのではないか?
 それにしても54歳。あまりにも早い旅立ちではないか。
 雑誌で(多分「法学セミナー」だと思うが、自信はないけど)彼の書いた「特定秘密保護法とその先にあるもの 憲法秩序と市民社会の危機」を読んだことがある。
 彼の心配が、そこまで来ている。
 彼の心配が、現実になるかも知れない。
 正義の東京新聞の頑張りを切に祈る。
 市川さん、我々も頑張るつもりだ。

<何だか分からない今日の名文句>
記者は「野垂れ死」であっても
真実」は残るのだから。