「かちかち山」は恐怖の昔話?
 「かちかち山」って何ですか? と若者に聞かれた。そうか、それほど有名な昔話ではないのだろう。

 自民党の谷川秀善参院幹事長が9日の記者会見で、西川善文日本郵政社長の進退問題で混乱が続いているのに腹を立て? 「尻に火が付いているのに消さないと言っている。かちかち山のタヌキじゃあるまいし、大ごとになってしまうと言いたい。非常に心配している」と麻生太郎首相に苦言を呈した。

 これを聞いた民主党の鳩山由紀夫代表は「まさにその通りだ。かちかち山はタヌキが泥舟に乗っておぼれ死んで、おしまいという物語。この国の政治がまさに泥舟になっていることを自民党の方が自ら表現された」と皮肉ったというのだが・・・その若者は「かちかち山」を知らないという。

 そんな人も多いようなので「かちかち山」のあらすじを書いておこう。

 昔ある所に畑を耕して暮らしている老夫婦がいた。老夫婦の畑には毎日、性悪なタヌキがやってきて不作を望むような囃子歌を歌う。せっかくまいた種や芋をほじくり返して食べてしまう。業を煮やした老人は罠でタヌキを捕まえると、老婆に狸汁にするように言って畑仕事に向かった。

 タヌキは「もう悪さはしない」と老婆を騙し、自由になるとそのまま老婆を撲殺してしまい、その上で老婆の肉を鍋に入れて煮込んだ。(何しろ、恐ろしい昔話だ)

 タヌキは老婆に化けると、帰ってきた老人にタヌキ汁と称して婆汁を食べさせ、それを見届けると嘲り笑って山に帰った。

 そこに老夫婦と仲の良かったウサギがやってきて老人から事の顛末を聞く。ウサギは怒ってタヌキ成敗に出かける。ウサギは親しげにタヌキに近づき、金儲けを口実に柴刈りに誘う。

 その帰り道、ウサギはタヌキの後ろを歩き、タヌキの背負った薪に火打ち石で火を付ける。火打ち石の「かちかち」という音を不思議に思ったタヌキが、ウサギに聞くと、ウサギは「ここはかちかち山だから、かちかち鳥が鳴いている」と答える。タヌキは背中に大火傷を負うこととなったがウサギを疑うことは無かった。

 後日、何食わぬ顔でウサギはタヌキの見舞いにやって来る。「良く効く薬だ」と言ってカラシをタヌキに渡す。これを塗ったタヌキは痛みに散々苦しむこととなった。

 タヌキの火傷が治ると、ウサギは食い意地の悪いタヌキを漁に誘い出した。2匹が湖に来ると木の船と一回り大きな泥の船があり、ウサギは「たくさん魚が乗せられる」と嘯いて、タヌキに泥の船を選ばさせる。ウサギは木の船。沖へ出てしばらく立つと泥の船は溶けて沈んでしまい、タヌキは溺れてウサギに助けを求めた。しかし、ウサギは逆に艪でタヌキを沈めて溺死させ老婆の仇を討った。

 と、まあ、そんなお話。(幾つかストリーが違うようだが・・・)子供に話すような昔話ではない。正直言って、気持ちの悪いお話だ。

 「かちかち山のタヌキ」になぞらえ「尻に火がついたのに消さない」と揶揄したつもりだろうが、あまりに藝のない「たとえ話」だ。政界の知的レベルって、この程度か? という気もするが、どうだろうか?

 10日朝は「たいとう診療所」でリハビリ。昼は原稿。夜は神田駅前の「天狗」で、親しい奴と一杯。平凡な一日だった。

<何だか分からない今日の名文句>

政界はやがて「ドロ舟」


| 牧太郎 | 09:34 | comments (x) | trackback (x) | 編集長ヘッドライン日記 |
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