笹川さんは「隠れた外務大臣」
 笹川陽平さんから著書「世界のハンセン病の闘い」が送られてきた。

 ご存じだろうが、笹川さんは日本財団会長。時々、彼の主宰する勉強会に参加させて貰い、親しくして頂いている。

 彼の慈善活動は幅広いが、ハンセン病制圧はライフワーク。1965年、あの「世界は一家」の父の笹川良一さんに連れられ、韓国のハンセン病療養所を訪問したのがキッカケで「ハンセン病は治る!」という知識の普及に全力を挙げている。

 この本はその活動の集大成。280ページの厚い本なので、読み切れないが(ご本人も「まえがき」「あとがき」だけで読んでくれれば良い、と言うので、都合50ページぐらいしか読めなかったが)笹川さんの活動ぶりは並大抵ではない。この26年間、約2000日、ハンセン病制圧の為に発展途上国で活動している。

 「あとがき」で触れているが、2008年、北京五輪開催の前に、北京五輪組織委員会が公表した「オリンピック期間における外国人の出入国、中国滞在期間に関する法律指針」で、中国はハンセン病患者の入国を禁止した。

 笹川さんはこれに抗議。胡錦濤・中国国家主席、ジャック・ロゲ国際オリンピック委員会委員長らに対し、法律指針の撤回を求め、五輪開催前に撤回された。

 中国は人権問題では、度々「過ち」を犯す。

 2008年6月、つまり、オリンピックの前に、国連人権理事会で日本政府が提案した「ハンセン病患者、回復者、家族に対する差別撤廃決議」が全会一致で採択され、中国政府も共同提案国として名を連ねたにもかかわらず、平気で中国はハンセン病患者を差別した。笹川さんは政府より早く抗議し、中国も納得した。

 その背景には、彼が中国人の日本留学などで日常的に支援活動を進めているからだろう。海外に於ける彼の人脈は外務省以上?

 正直言えば、外務大臣に相応しい人物だ。(ご本人に、その気があるかどうか、分からないが)

 それはともかく、彼の「外務省の知らない世界の“素顔”」(産経新聞社1998年)は実におもしろい。外務省は何も知らない役所なんだ! と思い知った名作だ。一読を勧める。

<何だか分からない今日の名文句>

ハンセン病は人が人を差別した始まり


| 牧太郎 | 09:30 | comments (x) | trackback (x) | 編集長ヘッドライン日記 |
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