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5月の巻・名人5句目 2005.05.031

水道をひねりて弾くトマトかな

<稚笑>


自由句  特選   あかときの空にまんまる夏の月  <沐雨>

兼題「道」特選   水道をひねりて弾くトマトかな  <稚笑>

稚笑さんの句。いかにも夏ですね。こういう風景あります。「水道をひね」ると、まっ赤なトマトが踊るように弾けてはずむのです。いかにも夏! って感じがよく伝わってきますね。<稚笑>さんの句は真昼間、<沐雨>さんは夜、いずれも夏の実感をうまくとらえた、いい句です。
<稚笑>さんの原句は「水道をひねれば弾くトマトかな」、<沐雨>さんの原句は「あかときの空に真丸な夏の月」、双方とも、少し直しました。


【ワンポイントアドバイス・5/31】
  みちのくの峠に生まる虹二重 (原句)
  みちのくの峠に生まれ虹二重 (添削)

   *<ゆらぎ>さんの句。
    中七は「生まれ」と切ってしまった方がいいですね。

  父の忌や墓へと続く蟻の道 (原句)
  父の忌や墓へ続ける蟻の道 (添削)

   *<一弘>さんの句。
    中七の「墓へと」は「墓へ」、「続く」は「続ける」とつなげてみます。

  町村の合併という蟻の道 (原句)
  町村の合併のあり蟻の道 (添削)

   *<さわこ>さんの句。
    中七「・・・という」は「・・・のあり」とします。

5月、最終週の選考経過です。

兼題「道」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

 1)車道へとくるくる散りし花樗  <山法師><

 2)鳥越の神の提灯か雨祭り  <酔>

 3)入梅のはしり気になる降りとなる  <青い鳥>

 4)夜の湖を画布とし彩の噴水す <すみれ>

 5)道産子の晴れた笑顔や夏の空 <ふゆき>

 6)鳳蝶(あげはちょう)育てし記録母の労 <おだまき>

 7)いつときを輕鳧の子見ほる散歩道 <弓人>

 8)一尾二尾黒鯛三尾で安くなり <沐雨>

 9)万緑へ二人のペタル飛鳥道 <ごん太>

★10)水道をひねりて弾くトマトかな <稚笑>

     原句の「水道をひねれば弾くトマトかな」を少し直しました。


○11)蟻惑う更地になりし隣家かな  <四度>

     原句の「蟻惑う更地になりし隣家あと」を少し直しました。


 12)疾走の鎌倉街道夏の風  <暇舩>

     原句の「疾走の鎌倉街道夏風と」を少し直しました。


 13)リラの花北海道に娘の生まる  <DORA>

     原句の「リラ香る北海道に娘の生まる」を少し直しました。


 14)柚の花のつづく坂道青き空 <釣人>

 15)マロニエの街路樹たわわに実となれり <ぱろぱろ>

     原句の「マロニエの街路樹たわわに実のなりて」を少し直しました。


 16)夕立あとそろり横道三味の音 <幸作>

○17)俳諧に王道のなし青薄  <美加>

     原句の「俳諧に王道はなし青薄」を少し直しました。


 18)青岬北海道の乳の味 <あや>

○19)つばめつばめ雀なんぞに負けるなよ <かっちゃん>

 20)通学路影踏みあう子夏帽子  <小鉢>

 21)町村の合併のあり蟻の道 <さわこ>

     原句の「町村の合併という蟻の道」を少し直しました。


○22)極道と呼ばれしをとこ鯔太し  <たまご>

     「太し」に(跳ね)と印がついています。


 23)黒南風に飛距離を伸ばす間欠泉  <萌>

○24)人気なき駅までの道夏の朝  <悠>

 25)道行きを急かす卯の花腐しかな  <一弘>

 26)青嵐峠の小さき道祖神  <走酔>

     原句の「青嵐峠に小さき道祖神」を少し直しました。


★27)あかときの空にまんまる夏の月  <沐雨>

     原句の「あかときの空に真丸な夏の月」を少し直しました。


○28)みちのくの峠に生まれ虹二重  <ゆらぎ>

     原句の「みちのくの峠に生まる虹二重」を少し直しました。


○29)眠る子は重し花栗匂ふ道  <TOPPO>

○30)馬鈴薯の花の中なる無人駅  <国子>

 31)青空や父の想い出夏帽子  <ぱろぱろ>


    以上、選出句は31句でした。


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