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5月の巻・名人1句目 2005.05.02

ごめんねと背押してゐる南風

<竹早>


自由句  特選   不自由を選びし自由の牡丹かな   <蒔>

兼題「風」特選   ごめんねと背押してゐる南風    <竹早>

「南吹く」「南風」、いずれも季語ですが、原句は「「ごめんね」と背(せな)押す風や南から」と、「南」と「風」を離してしまっています。こうすると、「南風」の意味がとりにくくなってしまいます。やはり、季語は離さずに使ってほしいと思います。蒔さんの句も、原句は「不自由を選びし牡丹の自由かな」でしたが、少し直しました。


【ワンポイントアドバイス・5/2】
  風祭駅過ぎ登山電車花の中 (原句)
  風祭発車電車は花の中   (添削)

   *<悠>さんの句。
    「風祭駅」と書いて「かざまつり」と読ませるのは反対です。
    これをはじめたら、いくらでも、様々なものが出来てしまいます。

  待つに待つ牡丹開きて穹清し   (原句)
  待ちに待つ牡丹ひらきて空清し  (添削)

   *<たまご>さんの句。
    「待ちに待つ」という言い方はあるのでしょうか? 正しい表現を心がけましょう。

  目瞑れば母校と山河みどりの日 (原句)
  目瞑りて母校の山河みどりの日 (添削)

   *<じんた>さんの句。
    「〜ば」は「・・・して・・・になる」といった説明調の表現です。
    こうした原因と結果の表現に陥らないよう、心がけましょう。

4月、最終週から5月最初の週にかけての選考経過です。

兼題「風」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

○1)苗札を立ててきりりとひきしまり  <ふゆき>

     原句の「苗札を立てればきりりとひきしまり」を少し直しました。



○2)風となるマウンテンバイク峠より  <悠>

○3)万緑の峠越えれば関の宿  <おだまき>

 4)遠足の 子らころころと 笑いこけ <飯吻>

 5)明神の塚に神輿や初氏子 <将門>

○6)臥す母の頬なでてほし若葉風 <山法師>

     原句の「臥す母に触らせてほしや若葉風」を少し直しました。



 7)葉脈に風透かせたる若葉かな <扇風>

○8)春光の風癖つきし竹百幹  <国子>

     原句の「春光や風癖つきし竹百幹」を少し直しました。



 9)シルバーの体操休憩新茶飲む <青い鳥>

◎10)風紋に小さき足跡鴉の子 <美加>

 11)包まれし三尺藤の吐息かな  <ゆらぎ>

○12)石鹸玉風に割れるか乗りゆくか  <稚笑>

○13)あたたかし南南西の風力3  <たぬき囃>

 14)往く娘らの すがたまぶしく 五月晴 <茶々>

 15)さいかちの花やあの日の風立ちし <あや>

○16)紙兜かぶりしままの菖蒲風呂 <一弘>

○17)風紋に足跡残す夏の鳥  <美加>

○18)尻振って鴉歩けり暮の春 <沐雨>

 19)石蹴りや穴出る蟻のつむじ風 <寿々女>

★20)不自由を選びし自由の牡丹かな  <蒔>

     原句の「不自由を選びし牡丹の自由かな」を少し直しました。



 21)自転車のミラー反射し風薫る <小鉢>

○22)異人墓地掃き清められ楠若葉  <悠>

○23)薫風やビル解体の音しきり  <ぱろぱろ>

 24)リサイクル店に仏壇はたた神  <じんた>

○25)黒牡丹阿夫利の山を借景に  <弓人>

 26)北窓を開けて風呼ぶ四月尽  <DORA>

○27)夏風邪の嫁の電話や旅支度  <幸作>

 28)湖風に麦の穂かたし憂えかな  <おだまき>

○29)うつされし犬の欠伸や聖五月  <TOPPO>

 30)早弾きの三線の音や風青し  <走酔>

○31)赤風船空にとられて泣く子かな  <釣人>

○32)唐門の静もり金剛桜かな  <すみれ>

 33)風神を呼び起こしつつ五月晴れ  <暇舩>

○34)春押すや代るが代りに車椅子  <かっちゃん>

     原句の「春や押す代るが代りに車椅子」を少し直しました。



★35)ごめんねと背押してゐる南風  <竹早>

     原句の「「ごめんね」と背押す風や南から」を少し直しました。



○36)うつうつと鬱に入りしか春の風  <千絵>

○37)山頂に辿りし六十路や青葉風  <美加>

○38)葉風猫にも歯痛あるものか  <たまご>

     原句の「葉風猫に歯痛のあるものか」を少し直しました。



    以上、選出句は38句でした。


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