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3月の巻・名人4句目 2005.03.22

税務署に停まらぬバスや春日傘

<海月>


自由句  特選   税務署に停まらぬバスや春日傘  <海月>

兼題「手」特選   潮干狩尻餅つける手に小貝    <かっちゃん>

納税期に「税務署」に停まらない「バス」というところに、この句のおもしろさがあります。「春日傘」という、ゆったりとした季語をもってきたのも、効果的だったと思います。名人句の原句は「税務署は停まらぬバスや春日傘」でしたが、少し直しました。
<かっちゃん>の特選句は、ユーモラスな句になりましたね。こんなことも、ありそうな気がします。原句は「潮干狩尻餅つくも手には貝」でしたが、これも少し直しました。


【ワンポイントアドバイス・3/22】
産声や声高らかに春の朝   (原句)
  産声のたからかにあり春の朝 (添削)

   *<一弘>さんの句。
      「産声」と「声」はつながっていますからここはつなげ、中七で切るようします。

  園児たち手拍子そろふつくしんぼ  (原句)
  園児たちの手拍子そろふつくしんぼ  (添削)

   *<たまご>さんの句。
    一字余っても「の」を入れてつなぎ、上五と中七は続けましょう。

  雪解の勢い凄し手取川 (原句)
  雪解の勢いづきし手取川(添削)

   *<おだまき>さんの句。
    「勢い」で「凄し」はすでに出ていますから、「勢いづきし」として流します。

  梅白しベッドに吾の名付けられし(原句)
  梅白しベッドに吾名付けられし (添削)

   *<山法師>さんの句。
    「吾の名」でもいいのですが、ここは素直に「吾名(わがな)」でいいでしょう。

3月、第4週の選考経過です。

兼題「手」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

○1)猫柳この手触りや赤子欲し  <たまご>

 2)あっ初音しばし止めしパン焼く手  <すみれ>

○3)手をとけば一山さくらふぶきけり  <あや>

 4)闘病を知らせる向こう春の雷 <ぱろぱろ>

 5)春風や手打ちうどんの迎へ旗 <釣人>

 6)花曇やっと見つけし七手詰め <寿々女>

 7)のどかさに出し忘れたる手紙かな <萌>

★8)潮干狩尻餅つける手に小貝 <かっちゃん>

     原句の「潮干狩尻餅つくも手には貝 」を少し直しました。

○9)曖昧な手話の読み取り遠霞 <千絵>

○10)春日傘各駅停車の忘れ物 <一弘>

     原句の「春日傘各駅停車忘れ物」を少し直しました。

○11)待つひとの手持無沙汰やオキザリス  <幸作>

 12)万緑に紅を点ずる寺の塔  <走酔>

 13)汝はいま如何にしあるや彼岸西風  <沐雨>

○14)初花や手に馴染みたる季語辞典 <弓人>

 15)チューリップ手に九人の卒園児 <萩の風>

 16)風に乗り蝶々の如く梅散りぬ <青い鳥 >

 17)拳をば空に振り上げ白木蓮  <小鉢>

 18)友情の大輪咲けり卒業子 <DORA>

○19)春野菜ドロつきしまま勝手口 <悠>

○20)手弁当摘草詰める帰り路  <美加>

 21)小手鞠や夫とふたりの寺めぐり <ふゆき>

★22)税務署に停まらぬバスや春日傘  <海月>

     原句の「税務署は停まらぬバスや春日傘」を少し直しました。

○23)雪解の勢いづきし手取川  <おだまき>

     原句の「雪解の勢い凄し手取川」を少し直しました。

○24)鎌倉や全山けむる春彼岸  <ガス灯>

     原句の「鎌倉や全山けむる彼岸入り」を少し直しました。

○25)修羅の手の動くを見たり春滿月  <TOPPO>

○26)とんがり帽きわだつ朝花辛夷  <かっちゃん>

     原句の「とんがり帽きわだつ朝辛夷の芽」を少し直しました。

 27)彼岸には珍しく晴れ続きをり  <青い鳥>

○28)遺言の俳句手帳や草青む  <山法師>

 29)春色に祈る手の在りポルトガル  <稚笑>

○30)色褪せし手配写真や彼岸道  <飯吻>

    以上、選出句は30句でした。


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