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3月の巻・名人3句目 2005.03.14
囀や柩に納む楽譜選り
<萌>
自由句 特選 囀や柩に納む楽譜選り <萌>
兼題「見」特選 上見ても下見てもよし春日かな <青い鳥>
萌さんのコメントに、「身辺に色々ありまして、心身ともに疲れ果てました」のコメントがあります。誰かお知り合いが亡くなられたのでしょうか。そのかたはきっと、音楽に関係されたかたなのでしょう。「楽譜選り」でそれがわかります。「陽炎の夫追ふごとく逝きにけり」「死化粧を妹らがするや春灯」「火葬待つ窓外眩し芽吹山」などなどの句にも、そのかたのことが伝わってきます。名人句の原句は「囀や柩に納む楽譜選る」でした最後の一字を直しました。
青い鳥さんの原句は「上見ても下見ても春よき日かな」でしたが、これも少し直しました。
【ワンポイントアドバイス・3/14】
つばめ二羽下りる遮断機くぐり飛び (原句)
つばめ二羽下りる遮断機くぐりけり (添削)
*<小鉢>さんの句。
一句の中の動詞はなるべく少なく。上五に「下りる」があるので、下五は省きました。
退院の姉も一句や下萌ゆる (原句)
退院の姉の一句や下萌ゆる (添削)
*<かっちゃん>さんの句。
「も」という助詞はあいまいなので、ここは「の」に。
痒い目を細めて見上げる春の山(原句)
痒い目を細め見上げし春の山(添削)
*<ぱろぱろ>さんの句。
中七の字余りはなるべく避けましょう。
泣きながら眠る子のゐる花見かな(原句)
泣きながら眠る子のゐし花見かな(添削)
*<一弘>さんの句。
中七で大きく切ってしまいましょう。
ゆりの木に初めて小さき新芽見ゆ(原句)
ゆりの木や初めて小さき新芽見ゆ(添削)
*<沐雨 >さんの句。
この句は、上五で切ってみましょう。
3月、第3週の選考経過です。兼題「見」の句と自由句です。
最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。
1)スカートの短くなりて山笑う <尚々>
○2)ホームへの見送りは拒否はだら雪 <沐雨>
★3)囀や柩に納む楽譜選る <萌>
4)春の水浅葱の影を映しをり <山法師>
○5)白椿 落ちて忽ち 閑かなり <飯吻>
6)目や鼻と煩わしいや杉の花 <おだまき>
7)蓬摘み耳よりラジオの音洩れる <弓人>
○8)街道の舗装の割れ目苜蓿 <美加>
原句の「街道の舗装の割れ目に苜蓿」を少し直しました。
○9)寒もどり車一台分の空き <千絵>
10)つばめ二羽下りる遮断機くぐりけり <小鉢>
原句の「つばめ二羽下りる遮断機くぐり飛び」を少し直しました。
11)ホリエモン民の窮迫知らぬ春 <暇舩>
12)雀らと春の空ゆくねこの夢 <ガス灯>
○13)花いちご母となる日の無きままに <TOPPO>
○14)父親の見たて上手や牡丹の芽 <たまご>
15)雛人形見れば母似の顔丸み <かっちゃん>
16)春愁の御霊を鎮め浮御堂 <すみれ>
◎17)痒い目を細め見上げる春の山 <ぱろぱろ>
原句の「痒い目を細めて見上げる春の山 」を少し直しました。
18)石鹸玉それ見たことか意気地なし <稚笑>
19)ガウディの見た夢生きて囀れる <扇風>
○20)泣きながら眠る子のゐし花見かな <一弘>
原句の「泣きながら眠る子のゐる花見かな」を少し直しました。
○21)見舞客去りし窓辺の緑立つ <幸作>
○22)ふと見れば予定真っ黒や年度末 <DORA>
23)見得切りし十八代目麗らなり <寿々女>
★24)上見ても下見てもよし春日かな <青い鳥>
原句の「上見ても下見ても春よき日かな 」を少し直しました。
○25)見過ごしてけふは気づきし蕗の薹 <悠>
○26)古墳見に行く道の蕗の薹 <走酔>
○27)拝見の茶椀の銘や春あけぼのと <たまご>
原句の「拝見の茶椀の銘やあけぼのと」を少し直しました。
以上、選出句は27句でした。
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