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12月の巻・名人1句目 2004.12.07

結び目のほどけぬ老や冬桜

<ごん太>


自由句  特選   色鳥の声零れけり句碑の丘   <萩の風>

兼題「結」特選   結び目のほどけぬ老や冬桜   <ごん太>

今回は、自由句もよかったが、兼題「結」のほうに、いい句がたくさん目立ちました。掲出句以外にも、

  結論を先に言ふ癖毛糸編む    <千絵>
  結界に石打つ音や火焚鳥     <TOPPO>
  冬めくや結び目固きスニーカー  <飯吻>
  お歳暮の結び目堅くドアの前   <稚笑>

など、選びたい句がたくさんありました。ごん太さんの句、年を取ってくると、なかなか結び目を解くことができないのです。淋しさを感じる句ですね、「冬桜」の季語がとてもよく効いています。


【ワンポイントアドバイス・12/07】
  湯豆腐やたぎりて休戦結びたり  (原句)
  湯豆腐のたぎり休戦結びたり  (添削)

   *<悠>さんの句。
    上五、「や」で切っているのですが、意味が切れず下に続いています。ですから、中七で切ります。

  俯いて小石蹴っている冬の影  (原句)
  俯いて小石蹴りをり冬の影   (添削)

   *<ゆらぎ>さんの句。
     新仮名でもいいのですが、この句の場合、旧仮名のほうが格調高くなるでしょう。

  台風のおかげで久に冬じめり (原句)
  台風のおかげ少しの冬じめり (添削)

   *<青い鳥>さんの句。
    原句のままですと、上から下まで説明的に流れてしまいます。中七をかえてみましょう。

  結末は見えぬドラマや鴛鴦の妻 (原句)
  結末の見えぬドラマよ鴛鴦の妻 (添削)

   *<TOPPO >さんの句。
    上五は「は」にすると強く、散文的になってしまいます。
    「の」とやわらかく。中七は「よ」で。

2004/12月、第1週目の選考経過です。

兼題「結」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

○1)冬めくや結び目固きスニーカー  <飯吻>

 2)冬麗や結跏趺坐をり蚤の市  <寿々女>

○3)お歳暮の結び目堅くドアの前  <稚笑>

 4)夜祭や冬空遠く星一つ <沐雨>

○5)御歳暮や喪中はがきの上にあり <みやま>

★6)色鳥の声零れけり句碑の丘 <萩の風 >

○7)悔ゆることまたひとつ増え日記買ふ <山法師>

○8)凍結の海を写して旅メール <弓人>

 9)昆布巻きの結びしっかり母の味 <すみれ>

○10)歳暮よりはらりと零る結び文 <美加>

○11)菰巻や深き眠りを結びおり  <ゆらぎ>

 12)微笑みし夫の結果のボウナアス  <おだまき>

 13)毛糸帽かむり侘しき散歩かな  <青い鳥 >

 14)この村の語り部ならん木守柿 <ガス灯>

○15)一枚目たれより始めむ賀状書き <悠>

 16)駅伝の結末を待つゴール前 <DORA>

○17)大綿の数多飛ぶ日や何もなし <萌>

 18)一斉に蒲団叩きの団地かな  <一弘 >

 19)鬼平を読みたる宵の根深汁 <走酔 >

 20)赤い糸結ばれぬまま年惜しむ <幸作>

○21)救急のベッドで飲みし寒の水  <かっちゃん>

◎22)結論を先に言ふ癖毛糸編む <千絵>

○23)寝不足に冬日まぶしや海平ら  <国子>

 24)白猫の金目銀目や櫨紅葉  <たまご>

★25)結び目のほどけぬ老や冬桜  <ごん太>

○26)結界に石打つ音や火焚鳥  <TOPPO

 27)ラーメンが出来上がるまで凍てる風  <もとい >

     原句は「ラーメンの出来上がるまで凍ての風」

    以上、選出句は27句でした。


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