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11月の巻・名人2句目 2004.11.09

真実のいづれ明らか霜の跡

<たまご>


自由句  特選   新札の一葉の髪冬立ちぬ   <すみれ>

兼題「真」特選   真実のいづれ明らか霜の跡  <たまご>

何かよくないことがあったのです。いまはまだ明らかにはされていませんが、いずれ近いうちに、その真相が解明されることでしょう。下五の「霜の跡」の季語が、よく効いています。特に「跡」を出したところが、上五、中七と、よく響いてきますね。俳句は、読んでなお謎や疑問が残る句は奥が深く、いい句となるものが多いといえます。<たまご>さんのこの句、原句は「真実はいづれ明らか霜の跡」でしたが、上五の助詞を変えました。<すみれ>さんの句も、原句の「新札の一葉凛と冬立ちぬ」を、少し変えて、採りました。


【ワンポイントアドバイス・11/9)】
  そこここに布団干されし秋日和  (原句)
  そこここに布団干されし日和かな (添削)

   *<三和奴>さんの句。
    「布団」は冬、「秋日和」は秋で、ともに季語で気移りです。季語をひとつにします。

  真心を分からぬ男や冬来る  (原句)
  真心の分からぬをとこ冬来る (添削)

   *<寿々女>さんの句。
    中七が一字余っています。「や」を削り、上五の「を」は「の」とします。

  枯れ葉踏む音重なりて鳥の聲 (原句)
  枯れ葉踏む音重なりて鳥の山 (添削)

   *<ゆらぎ>さんの句。
    「音」と「声」は、聴覚の重なりすぎでうるさい。「音」のみに整理します。

2004/11月、第2週目の選考経過です。

兼題「真」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

○1)真昼どきここぞと煌めく返り花  <美加>

○2)堂々と 白菜漬の 盛られけり  <飯吻>

 3)そこここに布団干されし日和かな  <三和奴>

     原句は「そこここに布団干されし秋日和」

 4)水鳥の早や結ばれし水面かな <寿々女>

○5)寒暁や富士真東に祈りの徒 <悠>

 6)七五三真一文字にカメラ見る <稚笑>

 7)代名詞の飛び交ふ二人おでん鍋 <山法師>

 8)金色の銀杏並木や夕陽差す <DORA>

 9)寄鍋や耳を澄ませば恋ごころ <かっちゃん>

 10)仲秋の湯の面を走る煙かな <走酔>

 11)山茶花の雨滴光りし照り上がる  <みやま>

 12)竿先の一滴時雨模様かな  <釣人>

○13)秋空の真っただ中や熱気球  <ぱろぱろ>

★14)新札の一葉の髪冬立ちぬ <すみれ >

     原句は「新札の一葉凛と冬立ちぬ」

 15)屋敷の隅に真直ぐの石蕗の花  <おだまき>

○16)冬来る真一文字に結ぶ口 <ゆらぎ>

○17)木の実独楽先に笑った方が負け <国子>

 18)この秋の重さ越野の沃野かな  <たぬき囃>

◎19)真暗より人の出てくる酉の市 <弓人>

○20)冬紅葉写眞の中の笑ひ顔 <TOPPO>

 21)菊生けて機嫌よろしき妻の朝  <かっちゃん>

     原句は「菊生けて機嫌よろしゅう妻の朝」

○22)争ひの真相は闇蚯蚓鳴く <幸作>

○23)遠吠えの遠吠え誘う夜寒かな  <もとい>

○24)紅葉越し真白き富士の景色かな  <暇舩>

★25)真実はいづれ明らか霜の跡  <たまご>

    以上、選出句は25句でした。


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