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11月の巻・名人1句目 2004.11.02

いろは坂の石に子猿や秋の雨

<千絵>


自由句  特選   いろは坂の石に子猿や秋の雨   <千絵>

兼題「聞」特選   道を聞く遍路に紅葉明りかな   <もとい>

日光、いろは坂ですね。紅葉もいまが盛りなのでしょうか。石段に小猿がいます。その猿に冷たい秋の雨が降りそそいでおり、小猿はふるえているのでしょう。松尾芭蕉の「猿を聞く捨子の秋の風いかに」を思い出しました。この句は、芭蕉が『野ざらし紀行』で、富士川のほとりで赤子が捨てられていたとき、猿の声を聞いてつくたものです。千絵さんの句、原句「いろは坂石に子猿や秋の雨」を少し直しました


【ワンポイントアドバイス・11/2)】
  ひつじ田の青さ雷鳴轟きぬ  (原句)
  ひろがれる田んぼ雷鳴轟きぬ (添削)

   *<たまご>さんの句。
    「ひつじ田」と「雷鳴」いずれも季語です。どちらかひとつにしましょう。

  出雲まで空席目立ちし神無月 (原句)
  出雲まで空席目立つ神無月  (添削)

   *<美加>さんの句。
    中七は、字余りにする必要が感じられず、そういう場合は七音に収めましょう。

  朝露やポストの口に新聞紙 (原句)
  朝露やポストの口の新聞紙 (添削)

   *<もとい>さんの句。
    中七の「に」は、場所の限定が強くなるので、「の」でつないでほしいと思います。

2004/11月、第1週目の選考経過です。

兼題「聞」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

 1)虫時雨地震過ぎたるを知る夕べ  <萩の風>

○2)団栗を転がしてをり犬の鼻  <飯吻>

 3)露時雨心身清めし五十鈴川  <寿々女>

 4)あれよあれよと野分の迫り来る <すみれ>

○5)零余子飯聞こえぬふりの父の意地 <山法師>

 6)聞き耳を立てる窓越し秋時雨 <稚笑>

○7)聞香に微かな風あり新障子 <美加>

 8)ふかし芋パンに挟みて怠け床 <みやま>

○9)熟れ柿を落し尽くして地震の止む <弓人>

 10)サイレンの遠くに聞こえる月の夜 <ぱろぱろ>

 11)ひつじ田の青さ雷鳴轟きぬ  <たまご>

 12)しなやかに馬体きらめき秋競馬   <DORA>

★13)いろは坂の石に子猿や秋の雨  <千絵>

     原句は「いろは坂石に子猿や秋の雨」

 14)着飾りし親の笑窪や七五三 <かっちゃん>

○15)古書店を巡りて秋のティールーム <一弘>

 16)新米に訛りの文を添えてあり  <国子>

○17)閉ざされしバラ苑開きぬ秋一日 <悠>

 18)秋色の雨傘並ぶ車庫の上 <青い鳥>

◎19)倒壊の住処白菊供へ去ぬ  <TOPPO>

 20)地鳴り聞く闇蠢けり長き夜 <三和奴>

 21)叱声を聞き流しをり寒鴉 <幸作>

 22)晩秋の開聞岳や富士に似て  <暇舩>

○23)鳥渡る関東平野に父預け <ごん太>

 24)魚信なき海にぽっかり午の月く  <釣人>

★25)道を聞く遍路に紅葉明りかな  <もとい>

 26)菊枕彼方に聞こゆ祖母の声  <おだまき>

 27)魁てメインページに紅葉散る  <尚々>

    以上、選出句は27句でした。


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