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10月の巻・名人3句目 2004.10.19

コスモスの担ぎ上げたる伯耆富士

<釣人>


自由句  特選   コスモスの担ぎ上げたる伯耆富士  <釣人>

兼題「光」特選   おてんばのかんざしひかる七五三  <国子>

いいですね。「伯耆富士」は「ほうきふじ」と読み、大山(だいせん)のことです。麓野にひろがっている、一面の秋桜が、まるで大山を担いでいるようにみえた、というのです。お神輿のようですね。風にゆれてよろこんでいるのが目に見えます。名詞止めにして、安定感が出ました。


【ワンポイントアドバイス・10/19)】
  秋雨に揺れるこころと月ひかり (原句)
  雨降りや揺れるこころと月ひかり(添削)

   *<めりい>さんの句。
    一句の中には、なるべく季語はひとつに絞りましょう。

  月光菩薩十指の先の冷まじき (原句)
  月光菩薩十指の先の冷まじや (添削)

   *<TOPPO>さんの句。
    原句のままでもいいのですが、「〜や」として、締めをしっかり止めます。

  過去もまた風に吹かれる烏瓜 (原句)
  過去もまた風に吹かれし烏瓜 (添削)

   *<ぱろぱろ>さんの句。
    原句のままでもいいのですが、「吹かれし」として、中七でしっかり切りましょう。


22004/10月、第3週目の選考経過です。

兼題「光」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

 1)ことのほか炉火の恋ほしき孤り宿  <弓人>

 2)待ちつづけ逆光の先思い草 <寿々女>

 3)姿見に秋光入れて翁かな  <尚々>

 4)黒髪に光湛えし秋の事 <ふみ○>

○5)気の晴れぬことの多さよ烏瓜 <稚笑>

 6)揉め事の 収まりし朝 鳥渡る <飯吻>

○7)新栗の趣向それぞれ京菓子舗 <四度>

 8)刈田よりほのかな匂ひ深呼吸 <山法師 >

○9)渋滞の車窓にやさし二日月 <美加 >

     原句は「渋滞の車窓にやさしき二日月」

 10)灯台の光閉じ込む霧襖 <一弘>

◎11)月光菩薩十指の先の冷まじや  <TOPPO>

     原句は「月光菩薩十指の先の冷まじき」

○12)ちょうぼろを曳く子ら稲架の向こう行く <DORA>

○13)表札の夫の手書きや秋日澄む  <ガス灯>

 14)やうやくに一人の時間ちちろ虫 <千絵>

 15)ショーウィンドに映す姿や和光前 <三和奴>

◎16)草虱からみつかせて犬帰る  <ガス灯>

 17)音高く畳拭きけり鳥渡る <たまご>

○18)誰か肩叩くがごとく木の実降る <かっちゃん>

★19)おてんばのかんざしひかる七五三  <国子>

 20)煙のごと籾吹く音や遠くあり <みやま>

○21)柿紅葉人ちらほらと光悦寺 <弓人>

 22)モツプ手に居間の掃除や秋日入る  <青い鳥>

○23)過去もまた風に吹かるる烏瓜  <ぱろぱろ>

     原句は「過去もまた風に吹かれる烏瓜」

 24)師匠は学は光と紅葉花 <暇舩>

 25)中秋の光る海面君想ふ  <海侍>

 26)柿葺く俳聖殿に秋日光  <すみれ>

○27)言の葉のしじまに消えて秋時雨  <ゆらぎ>

◎28)秋深し師に眼光の一句かな  <幸作>

★29)コスモスの担ぎ上げたる伯耆富士  <釣人>

○30)煌めきの光の花や金木犀  <三和奴>

 31)露草の瑠璃色光るあぜの道  <おだまき>

    以上、選出句は31句でした。


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