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9月の巻・名人3句目 2004.9.22

ポッペンのぺっぽんと鳴る天高し

<尚々>


自由句  特選   ポッペンのぺっぽんと鳴る天高し  <尚々>

兼題「夢」特選   ただ慕ふ夢の明恵や草紅葉     <たまご>

秋晴れの青空に、ポッペンが「ぺっぽん」と鳴った、というのです。ポッペンは、歳時記では新年の季語に入っていますが、この句は秋の句です。薄いガラスでできたフラスコのようなもので、息を吹きこむとぺこんぽこんと音をたてます。いろいろに聞こえるので、「ぺっぽん」と聞こえてもおかしくないですね。


【ワンポイントアドバイス・9/22)】
  秋の蚊や夢中の母へ近づけり (原句)
  秋の蚊や夢みる母へ近づけり (添削)

   *<おだまき>さんの句。
    「夢みる」で十分でしょう。

  父の忌の近き懐かし木槿落つ (原句)
  父の忌の近づいて来し花木槿 (添削)

   *<たまご>さんの句。
    「懐かし」はそのとおりでしょう。でも情に流れています。
    「近づいて来し」くらいのほうがいいですね。

  運動会夢の続きは北京へと (原句)
  運動会夢の続きははた北京 (添削)

   *<千絵>さんの句。
    止めは、しっかりと納めましょう。
    下五を「北京」と名詞止めにします。


22004/9月、第3週目の選考経過です。

兼題「夢」の句と自由句です。


最終選出句に★、ほかに◎、○、無印、の4種で、選の結果を示します。

◎1)別れ蚊の夢の結び目解きたり <飯吻>

 2)生あるも死すとも言えず彼岸花 <暇舩>

 3)りんご噛む届かぬ夢への回復期  <ゆらぎ>

 4)秋彼岸爺と酒飲む夢の中 <寿々女 >

○5)まろきもの山吐き出せり月今宵 <TOPPO>

 6)秋桜ひいじいちゃんと夢で会ふ <美羽>

 7)手引かれし夢の心地の運動会 <釣人>

 8)長き夜の女三人山の宿 <弓人>

★9)ただ慕ふ夢の明恵や草紅葉 <たまご>

○10)秋天に夢喰ふ貘の肥えてをり <四度>

○11)山荘の薪の高さや冬構え  <悠>

 12)テニスの手休めて青し雁の群れ <みやま>

○13)交番の開け放ちたる残暑かな  <他石>

 14)加賀象嵌葡萄模様異国の夢 <萩の風>

 15)一面の葉先つんつん稲の原 <山法師>

○16)車椅子走るレーンや秋日和  <DORA>

 17)夕映えへきちきちばった夢飛行  <ごん太>

○18)泣く自分なだめる自分野分立つ <稚笑>

 19)数々の風にもめげず千日草  <青い鳥>

 20)断りを上手く聞き入れ今年米 <千絵>

○21)留守電の声に聞き入る十三夜  <ガス灯>

 22)争える道跡のこし野分けかな  <保母 保>

★23)ポッペンのぺっぽんと鳴る天高し華  <尚々>

 24)銘酒夢一献月岡月の夜 <かっちゃん>

○25)カルテにはキャンサーの文字秋時雨  <一弘>

 26)星月夜夢であいましょ坂本九  <国子>

○27)サックスの音柔らかし秋の月  <ぱろぱろ>

     原句は「サックスの音柔らかき秋の月」

 28)桐一葉夢の欠片を探す街  <幸作>

 29)わが眼勝負してをり秋刀魚の眸  <おだまき>

     原句は「私の眼と勝負してをり秋刀魚の眸」

○30)灯火親しむ寒太の夢の30句  <千絵>

◎31)遠浅間の噴煙流れ草は実に  <瑞葉>

○32)夢殿より何処へ向う敬老日  <美加>

    以上、選出句は32句でした。


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