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第15巻埋字しりとり3句目 2004.6.28

自画像に影を入れるや夏帽子

<美加>



「自画像」の影の暗さと、「夏帽子」の明るさ、その対照がうまく描けていますね。自画像も陰影がないと、平板な顔になってしまいます。画に影を入れたのですが、その影は作者の心の翳だったのかもしれませんね。そこに厚みが出てきました。俳句は一見、目で見た写生にみえますが、何度か読み返すと、心の写生にまでゆきつくものです。そういう句がいい句なのです。


【寒太俳句噺(93)】


お互いの顔が見えないということは、良さもありますが、ついつい大胆なもの言いにまで発展してしまうこともありますね。ネットの怖さはそこにあると思います。私なども、何度か、中島管理人に指摘されて、冷や汗をかいております。この塾は俳句を楽しむサイトです。「楽しむ」こと、それさえ忘れなければ、すべていい方向にいくでしょう。さあ、楽しくまいりましょう。





さて、第15巻・3句目のお題

「自」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


 1)朴訥で自然な疑問ルナの夏 <尚々>

★2)自画像に影を入れるや夏帽子 <美加>

○3)じぐざぐに自由自在の田植あと  <山法師>

 4)踏込みし自然林や捕虫網 <弓人>

 5)熱帯夜自分の寝言で目が覚める <ちびすけ>

 6)自転車もリハビリのうち夏の夕 <青い鳥>

 7)自愛とも熟れしメロン切り分けて <きらきら星>

○8)国境を越える自由や夏雲雀 <ゆらぎ>

○9)自らは知るや知らぬや合歓落花 <瑞葉>

 10)自らに課せし写経や夏に篭る <たまご>

 11)もてなしの自然の風や夏座敷  <ガス灯>

 12)一線を画す夫婦やところてん <悠>

○13)炎昼に自分の影を見失ふ  <TOPPO>

 14)一人住む息子自立か梅雨の空 <暇船>

 15)踊子草自作自演の幕上がる <茜 >

 16)夏雲や流さるるまま自由人  <飯吻>

 17)医者のいふ自然治癒力秋ちかし  <おだまき>

 18)羅を着て自然体とは見えね <弓人>

○19)自治体のポスター覆う凌霄花  <稚笑>

 20)ドクダミの自在に広がる心地良さ  <桃桜>

 21)張りてより自問自答の蜘蛛の貌  <幸作>

○22)自堕落を楽しむ朝や梅雨の雨  <ぱろぱろ>

 23)自由とはむつかしきこと七変化  <千絵>

 24)たぬき焼酎化けて踊りの自在なる <釣人>

 25)つまみたし俳画の中のさくらんぼ  <寿々女>

 26)区画整理終わりし街の炎暑かな  <DORA>

    以上、選出句は26句でした。


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