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第15巻埋字しりとり2句目 2004.6.22

置き去りの靴と自転車日の盛

<きらきら星>



この子はいったい、どこに行ってしまったんでしょうね。帰ってくるのでしょうか。いろいろなことを感じさせてくれる句です。俳句は短い詩型です。だから多くを述べなくてもいいのです。物だけを置いておけば、読者のほうが、勝手にいろいろなことを想像し感じ取ってくれるのです。

  父の日や赤きパンツにメモひとつ  <寒太>


【寒太俳句噺(92)】


俳句の、いちばんの特色は何でしょうか。季語? 定型? 切字? どれも大切でしょう。が、いちばん俳句を特色づけているのは、季語ではないでしょうか。今、季語を中心とした、歳時記のあり方が問われています。陰暦を中心としてきた従来の歳時記と、現代の生活を中心とする陽暦の歳時記、その間には大きなズレがあります。このズレをどう改めていくかが、これからの歳時記の課題になっていくでしょう。陽暦に改めて改訂された『現代俳句歳時記』全5巻(学研)が出ました。





さて、第15巻・2句目のお題

「日」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


 1)ビワ1つ日替わりランチの皿にあり <DORA>

 2)宿題を忘れ日焼子あっけらかん <千絵>

 3)暑き日や喉鳴る紫陽花池の端  <地空>

◎4)月火水木日日草の休みなく <ガス灯>

◎5)照れば雨降れば日を戀ふ早苗かな <TOPPO>

○6)蔵の中泣きし日のあり五月闇 <山法師>

 7)読みかけの本手にする日梅雨曇 <おだまき>

 8)日々暑し台風予報気にかかり <青い鳥>

○9)縁日に浴衣の肩上げ解きをり <美加>

○10)黒日傘たたみしよりのうなじかな <幸作>

 11)それぞれの色を纏ひて百日草  <風太>

 12)新緑の日に輝けリ上高地 <桃桜>

○13) 一日終へ鈍く唸りし冷蔵庫  <飯吻>

 14)声高に犬の名を呼ぶ日の盛 <千絵>

 15)日傘さへ重荷とも見ゆ病み上がり <稚笑>

 16)暴れ梅雨去りし日々のみ胸にあり  <たまご>

★17)置き去りの靴と自転車日の盛  <きらきら星>

 18)土用波友と遊んだ日を攫う <茜>

○19)見送って又の日を待つ白日傘  <萌>

 20)晴れの日の朝すがすがし夏の森  <暇船>

 21)日々好日日々の背信の野分晴れ  <尚々>

○22)大西日肩より潜る「湯」の暖簾  <弓人>

 23)夏至の日のとにかく夕餉仕度かな  <四度 >

 24)在りし日の鬼平偲びどぜう鍋て <ちびすけ>

 25)一日じゅう休みの電話夏嵐  <保母 保>

○26)ひとつ風国後までの夏天かな  <ゆらぎ>

 27)夏空に赤く燃え立つ百日紅  <ぱろぱろ>

 28)涼風に船糸垂らし日本海  <釣人>

 29)幼子の日増しに殖えし言葉かな  <悠>

 30)贈られし百合香りいて誕生日  <北北西>

    以上、選出句は30句でした。


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