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第14巻埋字しりとり挙句 2004.6.8

大花火海の向うの戦かな

<秋櫻>



決定句の他にも、いろいろといい句はありましが、挙句にふさわしい俳句ということで、「大花火」の句に決定しました。「大花火」をあげているわが日本、しかし、この海を越えた国では、いまも戦が続いているのです。その対照が実にうまく出ましたね。締めの句としてふさわしく、いい句です。余情もあります。

  春鳶のひろげてみせる日本海  <寒太>。


【寒太俳句噺(90)】


今度、冨士真奈美・吉行和子『東京俳句散歩』(光文社知恵の森文庫)が出た。東京のあちこちを二人で吟行した俳句案内書である。二人の俳句もところどころに入っている。ほんの二、三カ所であるが、ぼくもつきあって一緒に歩いた。吟行案内であるが、名所旧蹟案内としても十分に面白いし、地図や句会場案内もついていて、なかなか親切なポケットガイドブックである。興味のある人はぜひ・・・。





さて、第14巻・挙句のお題

「海」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


○1)海芋咲く菓子屋横丁賑はへり <千絵>

○2)ぞんぶんに海風いれる夏館 <きらきら星>

○3)芒種雨近づく海の匂ひかな  <TOPPO>

○4)海の泡蟹ぶつぶつと一人言 <茜>

○5)着崩して単衣薩摩の海のいろ <たまご>

○6)滴りや言葉の海の重きこと <美加>

 7)内灘の砂丘をのぼり夏の海 <おだまき>

◎8)泡のぼるラムネの底に青い海 <ガス灯>

 9)海風や忘れたはずの夏休み <ぱろぱろ>

★10)大花火海の向うの戦かな <秋櫻>

 11)海馬咆ゆ尾崎豊を聴きながら  <保母 保>

○12)沙羅の花人は海より生るといふ <山法師>

 13)鉄火場のひでり和らぐ海の碧  <ちびすけ>

 14)西日差す引き潮の海渡りけり <桃桜>

 15)大昼寝猫のお腹の海原よ <尚々>

 16)海に来て蜃気楼見て戻りけり  <瑞葉>

○17)海ほほづき潮の香かすか鳴りにけり  <風太 >

 18)海峡の恋の語らひ梅雨晴間 <麦秋>

 19)海山へ年に一度のポロロッカ  <ルナ>

○20)揺蕩うて海の音かそ夏衾  <ゆらぎ>

 21)蛍烏賊夜の海を光らせて  <青い鳥>

 22)ゆうらゆら海月のごとき夏の風邪  <稚笑>

 23)日本海絆しかりと虹の橋  <かっちゃん>

 24)言の葉の海を遊泳寒太塾 <飯吻>

 25)雲海に浮かぶ山頂午前5時  <DORA>

 26)海桐咲くテトラポットの並ぶ浜  <幸作>

 27)父の日の海鼠腸好み生一本  <寿々女>

 28)暑き夜情報の海のパソコンへ  <北北西>

     *原句は「暑き夜は情報の海のパソコンへ」

 29)松明を波にかざして海女祭  <萌>

○30)大海を知らで蟇の眼動かざり  <四度>

 31)海風の心地よき午後ハンモック  <悠>

 32)涼風や全て忘れし海の上  <釣人>

 33)雲海の中に閑かや比良の山  <弓人>

 34)石の海スカート水母かろやかに  <雪峰旅人 >

 35)梅雨晴れや海辺のカフェのティータイム  <青空>

    以上、選出句は35句でした。


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