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第14巻埋字しりとり7句目 2004.5.26

咲き揃うアイリスの里一家族

<ちびすけ>



原句は「咲き揃うアイリスの里家族連れ」ですが、少し直しました。「揃う」と、上五に動詞がありますから、下五の「家族連れ」は「一家族」と、おさまりのいい名詞でピタリと止めたほうがいいですね。美しいアイリスの里を、「みんなでいちど訪ねてみようか」とやってきた家族なのでしょう。きれいな句に仕上がりました。いかにも仲のいい家族像が浮かんできていいですね。「アイリス」がよく効いています。

   花杏冥途の家族(うから)ねむからん  <寒太>



【寒太俳句噺(88)】


最近、92歳の翁が亡くなりました。ご遺族の方がみえて「父は、本当に俳句をやっていてよかった。遺句集をつくって一周忌に捧げたいと思います。もし、俳句をやっていなかったら、きっと淋しい晩年になっていたことでしょう」とおっしゃいました。その言葉を聞きながら、私はしきりに、俳句成仏を思いました。虚子のいった「花鳥諷詠南無阿弥陀仏」が、よくわかります。





さて、第14巻・7句目のお題

「族」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


○1)新緑や比企一族の館跡 <五十雀 >

 2)磐石の家族の絆梅雨の雨 <釣人>

○3)猫族のだらりと伸びる夏の昼  <たまご>

 4)かたつむり転勤族の妻となり <ルナ>

 5)族続と年金未払い走り梅雨 <青い鳥>

 6)老鶯や家族の返事直ぐ返り <幸作>

 7)僕だって家族の一員初鰹 <猫のくり>

 8)写メールや独身貴族の船遊び <寿々女>

○9)サリーてふ民族衣装素足なり <千絵>

 10)家族ごとノアの箱舟布袋草 <尚々>

 11)水族館夏の波光の中に居り  <TOPPO>

 12)豪族の屋敷の跡に青田風 <美加>

○13)一族の墓寄り添いて山青葉  <ゆらぎ>

 14)十薬や闇に白星家族待つ <おだまき>

○15)灯を消して家族の寝息河鹿宿 <ガス灯>

○16)父の日の父なき猫の家族かな  <稚笑>

○17)片かげり近くも遠き家族をり  <茜>

◎18)百家族百の修羅あり遠花火 <山法師>

 19)始発待つ 派手なアロハの 深夜族  <飯吻>

 20)小満や太古の記憶水族館  <四度>

 21)五月晴れ家族総出の田植えかな  <DORA>

○22)諍ひの果ての家族や夕端居  <TOPPO>

 23)沙汰なきも家族は家族夏木立  <美加>

 24)涼風や満喫家族ここにあり <かっちゃん>

 25)一族の申し送りや百日紅  <悠>

 26)家族とは問いの重さや五月闇  <ぱろぱろ>

 27)冷そうめん大き器に大家族  <弓人>

○28)王族の金印眠る夏の嶺  <たまご>

○29)物干しに家族の縮図梅雨晴れ間  <風太>

 30)涼風に乗りてつばめのつがい飛ぶ  <瑞葉>

 31)夏の夜のポテトカウチ族にあこがれて  <北北西>

 32)サングラス外し家族の顔になり  <澄湖>

★33)咲き揃うアイリスの里一家族  <ちびすけ>

     *原句は「咲き揃うアイリスの里家族連れ」

○34)外国へ子の家族発つ濃紫陽花  <萌>

 35)異人館外人族や風見鶏  <暇船>

    以上、選出句は35句でした。


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