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第13巻埋字しりとり2句目 2004.2.17

明日にでも鳴かんと蝦蟇のけはひせん

<たまご>



ヒキガエルも、目覚めの季節ですね。庭の木陰あたりに、もう、いまにも鳴き出しそうな気配が感じられる、という句です。鳴いたわけではありません。何となくそんな兆しがある、というわけです。その予感が、いかにも春らしくていいですね。人間よりも、動物のほうが季節に敏感なのです。原句は「明日にでも鳴かんと蝦蟇のけはひせり」でしたが、下5を少し直しました。

  鬱の日の沸点にゐて緋の躑躅

        <寒太>



【寒太俳句噺(74)】


さきごろの投句板での書き込みにもありましたが、「もっとはやくから俳句をやっていればよかった」ということをよく耳にします。確かにそう考えたくなるのは分かりますが、俳句は、はじめた時が俳句時なのです。はやいにこしたことはないのですが、男女の仲と同じで、出会ったときがその人のいちばんいい時、そう考えるほうがいいでしょう。まあ、ひとつの運命のようなものでしょうか。





さて、第13巻・2句目のお題

「日」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


○1)ゆつくりと四肢たたむ牛梅日和 <信天翁>

○2)父と母揃ひて紅梅綻ぶ日 <TOPPO>

○3)一煎の茶を注ぎ分ける梅日和  <きらきら星>

 4)窓際に日の射し込んで春の色 <ぱろぱろ>

 5)薄氷や日直明けの大あくび <染女花>

○6)ふくふくと梅の蕾や父命日 <風太>

○7)白梅や温き日ざしのふと翳り <DORA>

 8)日あたりの猿がいるから犬こわい <クック>

○9)日輪へ届けとふらここ漕ぎにけり <ゆらぎ>

 10)風光る今日という日を楽しめり <かっちゃん>

 11)釣れる迄待てずに去りぬ春日傘  <澄湖>

 12)平日のプロムナードや水温む <ルナ>

 13)春水の宙より降りし厄日まえ  <kaoru>

 14)日蓮の辻説法や春の寺  <ガス灯>

 15)鶏の時告げるなり春日中 <かめ>

○16)蹴ってみる石ころひとつ春日向  <山法師>

○17)昨日より今日の蕾や梅一輪  <千絵 >

 18)クレソンを盛つて好日料理長 <他石>

 19)いつの日か訪ねるつもり雛の頃  <瑞葉>

 20)菜の花や日暮れの畦を子らの声  <釣人>

 21)春の日や緑解くる被爆の樹  <麦秋>

★22)明日にでも鳴かんと蝦蟇のけはひせん  <たまご>

     *原句は「明日にでも鳴かんと蝦蟇のけはひせり」

○23)雛壇に朝日の影の移りゆく  <美加>

○24)ふつくらと日に包まれて蕗のたう <弓人>

 25)風光る今日は凛々しく見ゆる犬  <風太>

◎26)入滅の日の鎮まりて竹の寺  <悠>

 27)あなたとの梅見に下ろす日和下駄  <稚笑>

○28)逝く人や日を織り終えて春の雨  <真由美>

 29)あたたかな日曜雛に菓子供ふ  <秋櫻>

 30)三椏の香りほのかに日暮れどき  <桃桜>

○31)デジカメや日差しの下の桜草  <青い鳥>

 32)言へぬこと日記にしるし花苺  <あや>

 33)もう少し青空見たし春夕日  <風子>

 34)休日の賑わう書店暮遅し  <ルナ>

 35)日時計の影に追はれし土蛙  <飯吻>

○36)尽日や騎手一体の風光る  <寿々女>

○37)囀りや日柄選びて願い事  <茜>

 38)梅の丘日一日と咲き揃ひ  <四度>

 39)日和下駄春一番に踏み出しぬ  <たぬき囃>

 40)骨揚げ日山春雷に母の声  <保母 保>

○41)春蘭や風のかたちに日のひかり  <青空>

    以上、選出句は41句でした。


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