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第12巻埋字しりとり挙句 2004.2.03
喜望峰巡る長旅春の海
<かっちゃん>
この句は、おおらかで挙句にふさわしい、いい句です。しかも、長旅の末に目の前に現れた「春の海」に未来があります。この巻の止めにふさわしい、スケールの大きな句になりました。
<寒太>
【寒太俳句噺(72)】
「花眼」って分かりますか? 老眼のことです。このところ、活字やパソコンの画面を見るのに、眼鏡がないと仕事になりません。昨日も、老眼鏡を失くし、新しいのをひとつ買いました。家内に、「眼鏡を失くすなんて、目を失くすようなもの。それなのに落とすなんて・・・。もう、安いものにしたら? 前のを買って半年も経っていないのよ」と叱られました。老眼というと、あまりいいイメージではないですが、「私もようやく、花眼になりました」というと、ちょっと華やかな感じですよね。森澄雄さんにも、「花眼」という句集があります。
さて、第12巻・挙句のお題「望」の選考経過です。
最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。
旧仮名遣いと現代仮名遣いが混在している作品は旧仮名に統一し、
単に仮名遣いが間違っているものは、直してあります。
○1)引き鳥や亡き父偲ぶ望遠鏡 <茜>
○2)山笑ふ指をまるめし望遠鏡 <きらきら星>
3)春ショール風に靡きて望洋荘 <悠>
4)志望校連なる絵馬に山笑う <澄湖>
○5)乗込みの気色まぢかく太公望 <弓人>
◎6)放たれて喜望峰まで奴凧 <ゆらぎ>
*原句は「放たれて喜望峰までや奴凧」
7)寒土用みな元気でと望む今日 <DORA>
○8)巣作りの鳥のハミング望遠鏡 <青空>
○9)春潮や一人望みて深呼吸 <茜>
10)春の旅展望車から始まれり <ルナ>
○11)白梅や母の望みのひとつだけ <TOPPO>
*原句は「白梅や母の望みはひとつだけ」
12)寒き朝望むや富士の霊峰よ <暇船>
○13)あが望み問ふ人なきや春寒し <山法師>
14)望郷の白秋翁や水温む <麦秋>
15)失望も光を友に春を待つ <寿々女>
16)大望の絵馬の犇く梅日和 <信天翁>
○17)雪解や望郷の念ひとしきり <美加>
○18)野望など縁無き暮し風車 <千絵>
19)望まれて嫁したる娘に春の雨 <ぱろぱろ>
20)春近し仕掛け楽しむ太公望 <たまご>
21)朔望の月の眠りや春朧 <たぬき囃>
22)願望も薄氷に揺れ空なしけり <ガス灯>
○23)胸に秘む望みゆらゆらしゃぼん玉 <風太>
24)春の風待望の報来たりけり <弓人>
25)望むらく失恋の夜の雪明り <守隨秀章>
○26)春きざす望遠鏡のひたきの尾 <あや>
★27)喜望峰巡る長旅春の海 <かっちゃん>
28)地球儀の尻指差せば喜望峰 <他石>
29)胸おどり望み叶いし満作の花 <桃桜>
○30)春望の待たれる今日は青き服 <四度>
31)望むべくことも見えずにおらが春 <仲々>
32)山吹の固き芽吹きに希望あり <かめ>
○33)春の雪母の望みの淡きこと <飯吻>
34)恋猫となる望み無く闘えり <かめ>
35)立春や望み薄き発表日 <保母 保>
○36)待望の子は四女なり雪の果て <emio>
37)冬の果て空の星降り地に望み <稚笑>
○38)望遠のレンズで探す春の鳥 <青い鳥>
○39)待望の潮目となりし春の海 <釣人>
40)望郷や近づく春の新幹線 <染女花>
41)子の帰るぼたん雪と笑いつつ <瑞葉>
42)希望は西へ鉄路の先の春へ向け <尚々>
43)望遠鏡何を覗くや山笑う <北北西>
以上、選出句は43句でした。
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