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第11巻埋字しりとり6句目 2003.11.17
猫の来るまでの朝や布団中
<瑞葉>
猫好きの瑞葉さんらしい句ですね。季語は「布団」で冬です。寒い冬は布団からなかなか出られないものですが、猫が入ってきたら、もうそれもかないません。そろそろおきなければね。さて、再来週は挙句が決まります。この巻も、そろそろ終わりに近づいてきましたね。
伊那といふ名を呼んでみる霜の朝 <寒太>
【寒太俳句噺(63)】
高野山の俳句大会に行ってきました。高野山は深山幽谷の山の中。空海は、よくここを霊山に定めたものと感心します。昔は、自然と人間はひとつになって共生していました。それが、しぜんだったのです。それなのに、いつの時代からか、人間のほうが一方的に、この美しい地球の自然を、次々に破壊していったのです。そして今、自然破壊、人殺し、家庭内や校内での暴力などの社会現象が、やたらに起こる世の中になりました。今こそもう一度、自然と人間との関係を本来の姿にもどすべきだ、そう思うのです。このたびの高野山の俳句大会で、そんなことを痛感いたしました。
さて、第11巻・6句目のお題「朝」の選考経過です。
最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。
○1)気合入れ早朝練習息白し <千絵>
2)鰭酒や明日の朝のおそろしき <幹人>
○3)湯気の立つ朝の港やフェリー出づ <釣人>
4)横揺れを確かむ布団朝の地震 <ふみゑ>
○5)朝市の荷の解かれたる初しぐれ <きらきら星>
6)朝だ朝だよ寒いけど明るいよ <かめ>
◎7)零れ落つ朝日つつくや冬の鷄 <TOPPO>
8)凍る朝溶かす言葉の便りあり <sikinodesi>
○9)大御堂朝事夕事の経凍る <たぬき囃>
○10)朝凍や路地来る人の靴の音 <真砂>
11)朝一番冬の陽射しのある処 <猫のくり>
◎12)水道の水尖りだす今朝の冷え <せつ>
13)冬の朝尿意こらえし嫁談議 <保母保>
○14)きぬぎぬに帰る朝の落ち葉かな <他石>
○15)夫の背を少し濡らして朝時雨 <ゆらぎ>
16)繰り言や朝な夕なに寒椿 <ぱろぱろ>
○17)尼寺の煮物うす味今朝の霜 <信天翁>
○18)掃き寄せし朝の枯葉やハ短調 <寿々女>
◎19)朝礼の 列にちらほら マスクの子 <飯吻>
○20)落ち葉ふみ林の中にコウノトリ <青い鳥>
○21)着ぶくれて母に似てきし朝鏡 <美加>
22)朝刊を渡す手荒れて目を合わす <稚笑>
23)冬ひなた朝刊広げ舟をこぐ <DORA>
24)猫と朝迎へてをりぬ羽根蒲団 <ガス灯>
25)朝帰り咎めるごとき膳支度 <遊俳夢>
26)朝刊の蟹の解禁告げており <北北西>
27)愚痴吐いて朝の落葉を掃く店主 <澄湖>
○28)冬の朝ピンク病衣の母笑みて <山法師>
29)蒸饅頭食べつつ急ぎ朝の駅 <弓人>
★30)猫の来るまでの朝や布団中 <瑞葉>
*原句は「猫の来るまで少し朝の布団中」
31)端山より朝日昇るや十一月 <萌>
○32)座禅組む塔頭くらき冬の朝 <たまご>
33)十一月蜻蛉朝の陽を待てリ <かほと>
34)枯木立明けゆく空の朝烏 <桃桜>
*原句は「枯木立明けゆく空に朝烏」
35)水鳥の朝は長閑し京の川 <悠>
36)朝寒の路地の街燈消え残る <尚々>
以上、選出句は36句でした。
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