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第11巻埋字しりとり5句目 2003.11.11
一寸だけ甘きくちづけ今朝の冬
<尚々>
「くちづけ」したのも、今日から「冬」という季節のめぐり合わせのせいだったのでしょうか。今回で、恋の句が3句続きました。さあ、恋はもうこのあたりでいいでしょう。次回からは、恋離れしてみましょうか。原句は「甘い口付け」でしたが、「甘きくちづけ」としました。
一村のしぐれはじまる峠口 <寒太>
【寒太俳句噺(62)】
京都・伏見に行って来ました。京の深草で、初雪に出逢いました。やはり京都は盆地、都心より何度か、気温が低いと感じました。これから時雨(しぐれ)の季節ですが、時雨は今でこそ全国的に使われていますが、はじめは京地方、特に北山一帯に使われていた言葉で「北山時雨」と呼ばれていました。それが全国的に広がり、京だけではなく、晩秋から初秋にかけて一時的に降る雨は「時雨」とよばれるようになりました。
さて、第11巻・5句目「一」の選考経過です。
最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。
○1)もう一度君に会ひたき冬の草 <TOPPO>
2)寄鍋や一人拗ねたる反抗期 <弓人>
3)今一度咲かせてみたし返り花 <美加>
4)一本の糸たなびかせ雪迎え <DORA>
5)いつの間に一粒もなき一位の実 <萌>
6)一途なる願ひとどかず稻不作 <たまご>
7)冬の蝿一筆啓上風邪ひくな <ゆらぎ>
○8)吟行といふも一人やお茶の花 <千絵>
○9)冬天に朽木一刃影長し <ガス灯>
10)一せいに放水訓練冬たちぬ <青い鳥>
○11)ふつと猫消ゆ短日の一口坂 <真砂>
○12)機糸の一本切れし神の留守 <きらきら星>
13)立冬や口に一粒ニッキ飴 <瑞葉>
14)十一月妻フリーズの日曜日 <保母保>
15)一木は一木の文山眠る <山法師>
16)冬立つ日出逢いと別れ一本道 <sikinodesi>
○17)一列に曳かれし仔牛冬の市 <釣人>
18)落ち葉踏み清き一票投函す <ふみ○>
★19)一寸だけ甘きくちづけ今朝の冬 <尚々>
*原句は「一寸だけ甘い口付け今朝の冬 」
20)一本の路を残して刈田枯れ <遊俳夢>
○21)ブロッコリあと1秒のゆで加減 <稚笑>
○22)心地よき一人でありし落ち葉踏み <悠>
◎23)一つだけ譲れぬものあり寒の月 <ぱろぱろ>
24)日本一ドームに湧きぬさわやかに <澄湖>
○25)星降る夜一人しずかに六花 <他石>
26)深もみじ残りし一葉見届けん <たぬき囃>
◎27)一山の眠りて一村眠りけり <かめ>
28)夕暮れに一服の絵なり寒夕焼け <桃桜>
○29)船消ゆる真一文字の水平線 <風太>
30)減らず口一つ納めし鍋の湯気 <ルナ>
31)一つずつ結納飾る冬座敷 <北北西>
32) 参道に一期一会の帰り花 <寿々女>
○33)選挙カーへ一瞥くれし冬鴉 <せつ>
○34)一切を 捨てし女の 湯冷めかな <飯吻>
35)報いらる一途な思い冬薔薇 <ふみゑ>
以上、選出句は35句でした。
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