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第11巻埋字しりとり4句目 2003.11.05

肩越しに告白一瞬息白し

<美加>



こんな告白を、いつかされてみたいものですね。いよいよ寒さが増してきました。恋も次第に進んできましたが、これからこの恋は、どうなってゆくのでしょう。もう恋はこのあたりで離れてもいいし、少し恋の名残りをあたためてもいいでしょう。みなさん、頑張ってください。原句は「肩越しに瞬時の告白息白し」でしたが、少し全体を整えました。

   肩越しにのぞきし秘仏のうぜん花  <寒太>




【寒太俳句噺(61)】


「海面には、大波が立っていても、海の底のほうはものすごく静かで、動くようなものはほとんどない。物事の底にあって動かぬものを詠むべきだ、それが俳句の本質ではないかと、思っている」(桂信子「信子のなにわよもやま」)。
俳句は、言葉が少ないだけに、動くものだけを追っていくと、散文には絶対にかなわないでしょう。動かないものをとらえること、それが本質かもしれません。





さて、第11巻・4句目

「肩」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


 1)肩越しの岡目八目日向ぼこ <信天翁>

○2)肩の荷を少し降ろして草もみじ <ふみ○>

 3)肩貸して笑顔の欲しく山紅葉  <たまご>

 4)姉妹の肩寄せ合って日向ぼこ <DORA>

○5)抱かれて肩越しにみる実むらさき <kaoru>

 6)撫で肩をすべるショールの恋の色 <風太>

 7)肩すくめはしゃいでみたり落ち葉焚き <ゆらぎ>

○8)熱燗や肩まで浸り野天風呂 <千絵>

 9)逝きし日の肩の薄さよ冬日差す <かめ>

 10)泣く肩をそっと見つめし冴ゆる月 <桃桜>

★11)肩越しに告白一瞬息白し  <美加>

     *原句は「肩越しに瞬時の告白息白し 」

○12)我が肩に触れし人あり冬紅葉 <ガス灯>

 13)髪に肩胸にもはらり初の雪  <瑞葉 >

 14)主人公並べて撫肩秋麗  <猫のくり>

 15)肩でつと押された弾みの秋五度目 <尚々>

○16)セーターの肩まで編んで恋終はる  <きらきら星>

 17)佳き人の肩に滲む湯や冬の宿  <たぬき囃>

○18)さよならをして先回り冷えし肩  <青空>

 19)肩叩きスキーイウエアーの下心  <青い鳥>

 20)肩先を共に濡らして時雨をり  <emio>

○21)清拭の肩のくぼみや冬日和  <TOPPO>

 22)初しぐれ肩をぬらして相合傘  <やじろべい>

 23)肩よせてディズニーランド秋惜しむ  <麦秋>

 24)鳥たちも肩寄せ合ひて大都会 <悠>

 25)肩揉み合う老いらくの恋ゐのこづち  <寿々女>

○26)肩肘を張ることもなく菊日和  <美加>

 27)肩までに黄色咲かせて菊人形  <TSUTA3>

 28)細き肩さすれば指に冬三日月  <山法師>

 29)戯れ猫の膝に肩へと箱火鉢 <弓人>

◎30)肩書きを捨てて庵の菊見酒  <遊俳夢>

 31)七五三肩の高さになるもすぐ  <稚笑>

 32)肩の荷を降ろすサンタへ拍手かな  <ふみゑ>

 33)幼子の肩ごし一つ柿を剥く  <小夜>

 34)小春日や 吉祥天の 肩巾のごと  <飯吻>

 35)銀杏黄葉肩より歩く大鴉  <せつ>

 36)草虱何処ぞで付けし背に肩に  <澄湖>

 37)パレードの紙吹雪の中  <ぱろぱろ>

 38)肩車幼顔まで衣被  <他石>

 39)富士の肩沈む夕陽を車窓より  <釣人>

 40)七五三肩までの髪結い上げり  <四度>

 41)りんご狩り肩触れほどの縁もあり  <sikinodes>

○42)夫の肩わが背丈なり花八つ手  <萌>

 43)両の肩大きく回し冬支度  <ナガチャン>

 44)そぞろ歩く肩に何時しか秋時雨  <山茶花>

 45)肩押してガンバの声援秋の暮れ  <保母保>

 46)片瀬波肩よりどどと崩れ落ち  <北北西>

 47)拗ねている肩に声かけ秋祭  <ルナ>

    以上、選出句は47句でした。


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