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第11巻埋字しりとり3句目 2003.10.28
風寒し肩寄せ合いて深き仲
<たぬき囃>
寒くなっても、肩を寄せ合う人がいるって、幸せですね。原句は「風寒し肩寄せ合いて深い仲」でしたが、「〜深き仲」のほうが、句に格調が出ます。さて、恋の兆しが現れてきました。皆さん、つづけてこの恋を発展させてください。楽しみですね。たぬき囃さんの「臘八や無上甚深微妙法」の句を、とも思ったのですが、少し意味が分かりにくいので、思い切って恋の句をとりました。
秋深き運河に落とす犬の貌 <寒太>
【寒太俳句噺(60)】
スローライフが見直されてきているようです。現代はスピード時代で、あっという間に流行も変わり、街も人間関係も、移り変わりがすこぶる早いように思います。むかしは、「十年ひとむかし」といわれました。今では、何年をもって、ひとむかしというのでしょうか。3年も経つと、もうひとむかしというほどに変わってしまっているかもしれません。こんな時代だからこそ、逆にゆっくりと一日一刻を楽しむ、そんなゆとりの時間が必要なのではないでしょうか。
さて、第11巻・3句目「深」の選考経過です。
最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。
○1)深追ひせぬときに棘刺す冬の薔薇 <美加>
2)塩原の深き渓谷冬紅葉 <千絵>
3)冬伺候珍妃の沈みし深き井戸 <尚々>
4)蟷螂の深き惑いに落ちゆけり <かめ>
5)深煎りの珈琲の香やそぞろ寒 <DORA>
○6)深鍋のシチュー煮詰まる冬はじめ <きらきら星>
○7)雪肌の土よりいづる根深かな <TOPPO>
8)膝までの深みに洗ふ障子かな <かっちゃん>
○9)深き穴堀て種芋囲いけり <青い鳥>
10)従姉妹より丹精したる深谷葱 <萌>
11)飛騨ひより鷹の爪吊る深廂 <信天翁>
12)石寒太の深き眼差し草紅葉 <康ちゃん>
13)風呂あがり深爪をして肌寒し <桃桜>
14)秋深し子規の生涯見てをりぬ <釣人>
○15)隙間貼る深き心の底までも <ゆらぎ>
16)朝寒に深き眠りをむさぼりぬ <sikinodesi>
◎17)深といふ音の聞こゆる夜寒かな <麦秋>
○18)深呼吸胸ももみじに染まりゆく <風太>
○19)秋深し動きはじめし古時計 <せつ>
20)深々と下げし頭や秋の空 <ぱろぱろ>
21)塾長の○のひとつも罪深き <他石>
22)蛸壺の深き眠りや暮の秋 <飯吻>
23)深い空信号待ちの大あくび <保母保>
24)神無月ゆったり深夜の古時計 <たまご>
25)棹させば深みに揺れる秋の暮れ <章文駄>
26)深呼吸しても下がらぬ血圧計 <遊俳夢>
27)冬近し深夜見送るウィンカー <稚笑>
28)深井戸の釣瓶しずくや冬近し <TSUTA3>
◎29)無患子を手にあそばせて深大寺 <ガス灯>
30)秋深し頷くだけの意思表示 <山法師>
31)深炒りのコーヒー入れる冬日かな <弓人>
○32)恋人の頃に戻りて深落葉 <emio>
33)深刻な悩みふっきれ天高し <北北西>
○34)オリオンの瞬き聴こゆ深き夜 <ゆらぎ>
35)幽明の絆深めて虫時雨 <澄湖>
36)町興しのジャズフェスティバル秋深し <ナガチャン>
37)菊散りて虎も悔い無く深謝せり <寿々女>
38)冬の星空の深みに瞬けり <かめ>
39)橋脚の大地に深く大花野 <ふみゑ>
40)しりとりの深みにはまり抜けぬ秋 <ルナ>
41)深まりて別れ難きは暮るる秋 <四度>
★42)風寒し肩寄せ合いて深き仲 <たぬき囃>
*原句は「風寒し肩寄せ合いて深い仲 」
43)海の藍深まりゆきて神無月 <悠>
44)南天の実うつむき深く隠し事 <瑞葉>
○45)一文字の深みにはまる秋思かな <青空>
以上、選出句は45句でした。
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