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第10巻埋字しりとり6句目 2003.009.16

悲願まで立待月や天の声

<寿々女>



今回も、いい句が多かったのですが、アップ・トゥー・デートで、寿々女さんの句に決定します。「悲願まで」どれほど待ったことか、寿々女さんの思いははかりしれません。悲願とはもちろん、阪神優勝の悲願です。ほかの塾生の応援句も多く、句としては、そちらのほうが上手いものもあったとはいえ、その願いの強さは到底、寿々女さんにはかなわないでしょう。俳句は挨拶であり、即興です。その時々に応えることが、その特色のひとつでもあるのです。原句は「悲願まで立待月と天の声」でしたが、中7に切れ字「や」を入れて、掲句のように直しました。

   夢にゐる父若かりし夏天城  <寒太>




【寒太俳句噺(54)】


食欲の秋。天高く馬肥ゆる秋です。芸術の秋・・・、の方へ向かないところが、やはり俳諧でしょうか。果物や野菜も美味しいものですが、茸(キノコ)類もいろいろと楽しめます。松茸、湿地(シメジ)、椎茸など、それぞれ特色があって、どれもこれもいいですね。さきほど、馴染みのお鮨屋さんから電話があって、山形から天然の舞茸が送られてきたので、すぐ食べに来るようとの伝言がありました。明日にでも行ってみます。





さて、第10巻6句目

「天」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


 1)月中天火星小脇に現るる <卑弥呼>

 2)天空に火星を従え笑う月 <Chojiro〜>

 3)点々と天におわすは初雁か  <章文駄>

○4)山頂に立つ秋天の高さかな <萌>

◎5)猫の名はさくら天にて秋の星 <瑞葉>

○6)天馬の連れ來る闇に小望月 <TOPPO>

○7)天麩羅の衣のように月に雲 <ふみ○>

 8)炎天の居座る秋に天丼食ふ <ルナ>

○9)天上の海はさざ波いわし雲 <ゆらぎ>

 10)運は天吉報ありし秋の風 <sikinodesi>

 11)六本木の天空に咲く稲の花  <ふみゑ>

 12)名月や天の薄絹雲まとう  <風太>

 13)悪送球吸ひ込むグラブ天高し  <康ちゃん>

 14)冬瓜を天にかざして思案中 <ガス灯>

○15)やはらかき天気雨かな吉野葛  <真砂>

○16)天職を全うす父彼岸花  <釣人>

○17)天空は墨絵のごとし台風来  <山法師>

 18)月天心百まで数ふをさな声  <坂石佳音>

 19)天上天下唯我独尊秋仔猫  <猫のくり>

○20)羽すこししまい忘れし天道虫  <あや>

○21)天麩羅の揚げる夫ゐて竹の春  <他石>

 22)天晴れの孤軍でおはす案山子かな  <卑弥呼>

 23)黍畑天まで届く風渡る <尚々>

 24)天丼の湯気まで食べて借り扇  <遊俳夢>

 25)天高し青に溶け込むアドバルーン  <かっちゃん>

 26)爽やかや天気予報の当たった日  <稚笑>

 27)天仰ぐ火星遥か十五夜  <暇船>

 28)秋の水少し濡らして道祖神 <ひねもす>

 29)金風の届け海越え天までも  <たまご>

 30)天麩羅の色よく揚がり今年米  <弓人>

◎31)新涼や天地無用の荷の届く  <せつ>

 32)天平の仏師も聞きし初嵐  <四度>

○33)菜を間引く天動説と地動説  <千絵>

 34)優勝だ『六甲颪』天高く  <DORA>

★35)悲願まで立待月や天の声  <寿々女>

     *原句は「悲願まで立待月と天の声」

 36)天邪鬼隣の菊に目はゆかず  <かほと>

○37)生ビール天使よぶため乾杯す  <emio>

 38)天高し救いの糸の垂れ来る  <麦秋>

 39)慈しむ天寿となれや敬老日  <悠>

 40)天までも届けと唄う甲子園  <青い鳥>

○41)許せる日来るのだろうか天高し  <山法師>

 42)庭先の満天星いつか紅葉して <飯吻>

 43)天命かトラの優勝敬老日 <保母保>

○44)天高く舞う監督の笑顔かな <かめ>

 45)紅葉湯の天に誇りし乳房かな <天津乙女>

 46)天井の節穴眺め月を待つ <ぱろぱろ>

 47)天守閣秋の実りを眺めをリ <青空>

    以上、選出句は47句でした。


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