日本魁新聞社 | 今日は何の句? | しりとり俳句投句板 | Q&A掲示板 | 添削メニュー

第10巻埋字しりとり4句目 2003.009.02

花嫁の入場白き風の中

<ふみゑ>



「白き風」は、秋風のこと。「色なき風」「素風」ともいいます。爽やかに吹く秋風のなかにあらわれた花嫁さん。さあ、ドラマの始まりです。これからどのように、この「しりとり俳句」は展開していくのでしょう。楽しみです。

   輪に入りておわら踊りの人となり  <寒太>




【寒太俳句噺(52)】


小さなものを示す言葉には、「豆」「雛」「姫」などがあります。江戸時代の草双紙のごく小さいものは「ひいな本」または、「雛豆本」と呼ばれていたそうです。いま、この夢の宝石箱のような「豆本」をつくる人がいます。ブックデザイナーの田中淑恵さんです。その田中さんからのプレゼントは、私の処女句集『あるき神』の豆本。世界で1冊の宝物です。大切にしています。

   パンドラの箱に入れたしタイフーン  <美加>





さて、第10巻4句目

「入」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


 1)地獄絵に泣き泣き入る地蔵堂 <三和奴>

○2)宿題の入れし鞄や八月尽 <釣人>

○3)秋場所や一本刀土俵入り  <Chojiro〜>

○4)りりりりり秋を告げ来る進入者 <ぱろぱろ>

◎5)パンドラの箱に入れたしタイフーン <美加>

○6)秋蝶や入りて離れて風の息 <TOPPO>

○7)ほの白き光と入るは虫の声 <ゆらぎ>

○8)ただいまの声だけ入りし蝗とり <sikinodesi>

 9)風鐸へ萩分け入れば海蔵寺 <ガス灯>

○10)新酒酌む入れ子の猪口を愛でをりし <康ちゃん>

★11)花嫁の入場白き風の中  <ふみゑ>

◎12)秋あかね烏丸西入る東入る  <ひねもす>

 13)入相の鐘静まりて子等帰る  <遊俳夢>

 14)地に走り見えぬ入り出の無月かな <章文駄>

 15)ただ単に頭ちょん切る松手入  <かっちゃん>

 16)山に入る夕日を追って赤トンボ  <DORA>

 17)残り蝉家に入りて分かれ鳴き  <青い鳥>

◎18)牛膝花いちもんめ入れずに  <ルナ>

○19)子供等の動き四角に襖入る  <千絵>

 20)入り組んだ道の奥なるこぼれ萩  <尚々>

 21)入賞の男の涙パリの秋  <かめ>

○22)入念に眉描く朝や秋気澄む  <風太>

◎23)入眠剤ふくみて花野想いをり <美加>

 24)気に入りの帯すこし褪め夢二の忌  <四度>

 25)吾一人夜空に入り星祭  <桃桜>

 26)句仲間の知恵入れ料る秋茄子  <卑弥呼>

 27)太文字でメニューに入る秋刀魚かな  <稚笑>

◎28)天職に追われ追われて秋に入り <麦秋>

○29)良夜かな積み木散らばる窓明り  <かっちゃん>

 30)秋興や入日につられ崖に  <たまご>

 31)森の中ひぐらし入りの涼しさよ  <暇船>

 32)踊る掌の向かう星入るおわらかな  <TOPPO>

 33)夢に入り母呼ぶ父や夜半の秋  <山法師>

 34)破れ芭蕉入道かかと笑ひをり  <悠>

○35)込み入った 話となりて 夜半の秋  <飯吻>

○36)踊りの輪入ってみたし風の盆  <北北西>

 37)仁王門出入り自由の赤とんぼ  <emio>

 38)摘入汁はなしの仕舞い宵の秋  <他石>

 39)惜しみつつ入り日送るや彼岸花  <保母保>

 40)鶏頭の雨後に一入染まりたり  <寿々女>

 41)受け月に吐息吹き入れ夏終わる  <ぱろぱろ>

 42)ウィスキーホットに入れて秋夜かな <青空>

 43)雲に入り雲に出でけり初月夜 <弓人>

 44)すすき野の入り口かの世の風立ちし <あや>

◎45)病み猫のそろりと入りし秋こたつ <瑞葉>

○46)別れきてレモンに刃入れにけり <真砂>

    以上、選出句は46句でした。


このサイト上のすべての画像及び文章の一切を無断引用、再利用、再配布することを禁止します。

またすべての著作権は石寒太に帰属します。
2001.Copyright,haiku@maki-taro.net